2004年08月10日(火) |
投資の心理学 その1) |
こんにちは、カン・チュンド です。
わたしは日頃、合理的な思考、 効率的な投資手法 などと申していますが、
私たちは(私たちが思っているほど) 合理的 ではありません(笑)
(まあ、ヒト科の 生き物 ですから・・)
特に マネー・投資 のこととなると、 人は とても奇妙な行動を取ります。
わたしが信奉している 「モダン・ポートフォリオ理論」では、
運用者は「合理的に振舞う」ということになっていますが、 (現実は)もちろん違います(笑)
この「合理的」という言葉、 (ひと言で言うと)
得にならないことを 無駄な時間をかけて、極力しないこと。 となりますが、
(実は)ヒトは得にならないことを、 無駄な時間をかけて、極力してしまう「生き物」なのです(笑)
投資の「行動心理学」は、 人の【感情】が 投資プロセスの決定 に どのような影響を及ぼすかを研究しています。
今回はその一端を覗いてみましょう。
< 私たちは(当然)リスク回避的 です >
私たちは 不確実なリターン よりも 確実なリターン の方を望みます。
私たちが余分なリスクを引き受ける場合は、 (当然)余分な「対価」を求めていることになります。
また私たちは 利益 と 損失 に対して、 まったく違った「反応」を見せます。
(当たり前だろ! と思われるかもしれませんが)
一例 を挙げてみますと・・。
人は20%の利益よりも、 20%の損失の方に「過剰な反応」を見せるのです。
(20% という「振れ幅」は同じなのに・・)
(例えば・・)
あなたが「投資アドバイザー」を職業としていて、 お客様のポートフォリオが その価値を20%増やしたとしましょう。
「やったわー。わたしの資産運用、 今儲かっているのね・・」と
わざわざ電話してくるお客様はまず居ません(笑)
しかし、お客様のポートフォリオが その価値を20%減らしてしまったら、 あなたのオフィスの電話はひんぱんに鳴るかもしれません・・。
「どうしてくれるの・・!」
< あなたは塩漬けになった株式を眺めて、 何度ため息をついているのですか? >
人は「損失」が出ている場面で、 (なかなか)資産を売却することができません。
(損失 が明らかになるのを避けることで、 より大きなリスクを背負うことになるのに・・)
あなたは自分に こう言い聞かせます。
「株価はいつか必ず元の値に戻るわ。 そうしたらきれいさっぱり売ってしまうの・・」
(ホント?)
運用者は「損失」を認識することを避けて、 リスクを積み重ねていくのです。
(もうあなたはおわかりでしょう・・)
ヒトは自分が保有しているモノに、 「より高い価値」を見出したがるのです。
(エゴというか、欲というか・・)
続きは次回に!
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