皆さん、よろしいでしょうか・・。
いつものように『頭の中を真っ白』にしてみましょう。
一般に 証券会社 とは、有価証券 を取り扱う会社のことです。
【有価証券】とは、資産 を保有する ひとつのカタチ なのです。 見た目は「紙切れ」にすぎません・・。
さあ、(いきなり)タイムスリップしますよー。
< 18世紀初頭 の ニューヨークです >
この港町には、さまざまな物資 が集積しています。
農作物、畜産物、石炭、麻、工芸品から、木材、貴金属、書物 まで、 ありとあらゆる モノ が行き交う「交易地」なのですね。
そこには当然、さまざまなヒト が集まり、 それぞれの立場で「取引」を行っています。
例えば、綿(コットン)を100kg取引するのに、
綿(コットン)の 現物 を 港 の近くに並べて、 その場で 現金 を受け取ろうとするのはたいへんです。
そこで、
綿(コットン)を100kg取引する権利を【紙片】にしたためて、 それを(港の近くの)交易所 に並べてみました。
現物 をいちいち確認する代わりに、 この【紙片】によって権利の保有者を確認し、
お金のやり取りが行われるようになります。
(もちろん、銀行 という 決済機能 を通じて・・)
ここでのポイントは、
この【紙片】が、交易所(取引所)の お墨付き をもらい、 ある種の【信用】が付与されるようになるということです。
この 紙片 こそが、【有価証券】の 原型 なのです。
価値を持った「紙切れ」ですね・・。
また、取引するモノを運ぶ 船舶 に万一のことがあった場合のために、 「保険」という リスクシェア の発想も生まれました。
【保険証券】とは、
「リスクシェアのしくみに加入していますよ」 という 証明書 なのです。
お金を貸す、借りる といったことにも、 【債券】という 紙切れ が普及し始めました。
あるいは、会社を所有するということも、 「株式」という 証書 によって認識されるようになりました。
こうして、交易所(取引所)において、 証券自体 が売り買いされるようになったのです・・。
◆ このように、【有価証券】とは、 資産そのものを代替するものであり、
それは、今日の「信用経済」の 礎(いしずえ)となっています。
ちなみに、ニューヨークという港近くの「交易所」が、 現在の ニューヨーク証券取引所 の起源であり、
当時、豚 や 牛 の『現物取引』を行っていた際、 方々に散らばる動物 を隔離するために設けられた 壁(ウォール)が、
今日の ウォール街 の発祥なのです。
|