| 2004年06月12日(土) |
【赤い夕日に照らされて列車で満州平野を縦断・・旧満州�◆� |
再び瀋陽駅から大連まで午前中かけて列車で移動した。今回の列車は車両も新しく快適な旅であった。車窓から眺められる光景は山がみえず一面玉蜀黍畠である。コーリャンもある筈なのだが見当たらない。幼少の頃食料不足で朝から晩まで食べさせられたコーリャン畠が見られないのは何となく寂しい気持ちである。コーリャンよりも玉蜀黍のほうが市場価値が高いのであろうか。こんなところにも開放政策を取り入れて資本主義化した中国共産主義の変容を見た思いである。
ハルピン市内のソフィア寺院

瀋陽という地名は現在の中国語では「沈+こざと偏に日」と記し、「太陽が沈む」地という意味になるのが面白い。そして車窓越しに広野を眺めるとき「ここは御国を何百里、離れて遠き満州の赤い夕日に照らされて、友は野末の石の下・・・」という軍歌の一節を思いだしていた。更に、当時の軍部や若人達の満州平野へかけた夢と野望に思いを致すと感慨一入なるものがあった。
昼食後は自由行動となったので、中国語の話せる山越氏と一緒に繁華街へ探訪に出かけた。物資は豊富で活気があり、これが社会主義の国かと首を傾げたくなるような品揃えと賑わいであったし、日本の繁華街と見紛いそうな雰囲気であった。
家庭教師を希望する学生達が生徒を募集するために首から看板をぶら下げて繁華街に行列して多数立っている風景は珍しかった。カメラを向けると途端に看板を隠してしまいうまく収めることができなかった。しかも、その中の一人の若い女性がつかつかと歩みよってきて何か言っているがよく判らない。
「アイキャンノット スピークチャイニーズ アイキャンノット アンダスタンド ホワット ユウスピーク」と言い返すと何事もなくそのまま立ち去って行った。同行の山越氏の解説によれば、無断で写真をとったことに対して抗議をしにきたのだという。中国ではよくあることで、カメラを向ける時にはよほど注意が必要だと教えられた。一人子政策をとる中国では子供の教育費には惜しみなく金を投じる現在の中国社会の世相を窺わせる光景であった。
高台から見た市内
夕食にはテレビ塔のある高台で海鮮料理を賞味した。この高台へ来る途中で山腹に瀟洒で高級感溢れる分譲マンション群を目撃したが、ガイドの説明によれば交通手段が乗用車しかないので、全然買い手がつかず全戸空室であるという。これに反して交通便利な立地条件の場所に建設された同等クラスのマンションは売り出しの即日完売になったという。マーケットリサーチをせずにただ持ち家ブームに乗って一儲けしようと企んだ不動産屋の失敗作だと解説していた。いかにも現代の建設ブームに沸く中国によくありそうな話であった。また一等地に韓国の「現代建設」が着工したが外側だけ出来ただけで会社の経営がおかしくなり、内装は行われないで未完のままになっているという高層ビルの傲然と佇立する雄姿も哀れを催す風物であった。夜景をみてからホテルへ帰った。
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