世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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極東の国、日本では、今、数々のバラエティー番組がある。その中に「恋愛観察バラエティー『あいのり』」という不思議な番組がある。素人さんを一つバスにつめこみ、世界を旅行させて恋愛が生まれるかどうか、それが叶うかどうか、観察するという番組だ。MC辛口なくせにすぐ泣いてしまう加藤晴彦同様、ついつい、ラブワゴンにあいのりしているメンバーの気持になっては一喜一憂してしまうという、視聴者的もやられっぱなしの番組である。番組宣伝文を引用してみよう。 『男女7人、エンドレス&サバイバル恋愛ツアーが、ラブワゴンを舞台にはじまった。恋愛目的のハードな海外バスツアー。愛の告白をした者たちは、果たしてカップルになって帰国できるのか?それとも1人寂しく帰国するのか?新たなメンバーも参入してくる中、永久に残っていくものも・・・・』
そしてここ、ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ、東海岸、マサチューセッツ州、ボストン、ここに男女7人が働く弁護士事務所、ケイジ&フィッシュがある。彼らは、フィッシュ哲学のもと依頼人を弁護しまくりながら、依頼人や事件に自分たちの人生や恋愛を重ねてエンドレス&サバイバルに生活している。個人の自立や個性と社会との協調、キャリアアップ、金儲け、恋愛&結婚、それぞれの目的がハードに交錯する、ケイジ&フィッシュ・デイズ!愛の告白をした者たちは、果たしてカップルになって自分の居場所を見つけられるのか?それとも1人寂しく帰国(どこへ?)、さまよいつづけるのか?新しいメンバー、事務所以外のメンバーも参入してくる中、永久にさまよいつづけるものも・・・・。
今、1人の弁護士が動き出した!途中参加のメンバー、絶対零度を売りにしながらも、ジョンとの恋愛では、可愛い一面と、譲れない価値観を見せた。しかしその恋愛のハードルを越えられず、一時は事務所リタイア宣言かというところまで、追い詰められ、それが全て自分の選んだ道としても、ぼろぼろになって、ストレス太り?とまでウワサされる中、彼女が密かに動き出した。彼女の名前はネル・ポーター。彼女のこの恋愛の行方は・・・・。
『ネルmyラブ』
ネルのオフィス。窓を見ながら、にっこり微笑んでぼーっとしているネル。 リンが入ってきていることに気づいていない。 リンは、いぶかしげに彼女の開いているパソコンの画面を読み出す。
リン 「『地球一周、どこでもドア的ラブPCネットあいのりの旅』? プロフィール『ハンドル・ネーム、ラプンツェル。女性。年齢20代。職業、弁護士。 居住地、ボストン。あいのりに参加した動機、・・恋愛に奥手だから』」
最初ぼーっとして気づかなかったネルが振り返った頃には、いつものリンの 調子で、最後まで読まれてしまっていた。
ネル 「リン!・・リン!・・ちょっと・・人の・・・(ふいうちで明らかに動揺している)」 リン 「(冷静)何、これ?」 ネル 「ふふ・・(頼りなく、とりあえず笑ってごまかしてみる)」 リン 「動機、セックス嫌いって書いとけば?」 ネル 「なっ!ちょっと!勝手に見ておいて、なんなの!」 リン 「ぞっとする」 ネル 「は?!いいでしょ?別に。ちょっと遊んでるだけ」 リン 「遊んでるだけ?空なんか、うっとり見たりしてるのに? パソコン見つめてにやにや笑ってるし」 ネル 「はぁ・・(大きく息を呑む)リン。生身の恋愛より、気楽でいいの!放っておいて!」
リン 「・・・・(じっと見ている)」 ネル 「・・・?何か用があって来たんじゃないの?」 リン 「いい。」 ネル 「そう?じゃぁ・・・(と、手を、どうぞお引き取りください、という風に差し出す)」
リン 「・・・(じっとPCとネルを交互に見て)ぞっとする」 ネル 「(カチンときたネル)ぞっとするって・・・2回も!?リン・・・そっちはどうなの?」 リン 「何が?」 ネル 「ジャクソン・(ここで、一呼吸置く、ラリー口調になる)デューパー!!」 リン 「(何か言いかけて、ふん!と、きびすをかえす)感じ悪い!(さっさっさ、と部屋を出る)」 ネル 「(あきれて)どっちが ?!」
つづく
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