霞的迷想



去るものとか追うものとか

2003年06月24日(火)

 少し前までバイトしていた例の本屋がなくなるらしい。
 今の仕事はじめる頃にはもう、噂(というか内部情報?)として知っていたけど、今日あたりから売り場に張り紙がされているという話。ただし、これも伝聞。
 掲示板のやり取りにもあった話だけど、あそこに勤めていた間は随分たくさんの人を見送ってきたと思う。実はもはや名前もうるおぼえぐらいで(^^; そしてその中で、未だに連絡を取り合えそうな状態の人は、実は一人ぐらいしかいない。昔ここでネタにした、耐久カラオケを一緒に実行した、その一人。
 他にも、「ここに行けば会える」っていう人とか、「会えば挨拶ぐらいする」っていう人はいるわけだし、私がやめた当時のパート・アルバイトの人たち(つまり今も続けてる人たち)の中には、メールのやり取りとか続けてる人もいる。そういう人たちがいるからこその「内部情報」なわけだし。
 そうして考えてみると、つくづく私は「去るものを追えない」人間なんだなぁ、と思ってしまう。共通の環境にいる間は結構親しくしていた気がするのに、環境が変わるとそれがぴたっと途切れる。それはもう、「疎遠」とかいうレベルじゃなくて、いきなりぴたっと絶ってしまう。話したり、連絡したりするのが嫌なんじゃなくて、何を話したらいいのかわからなくなり……凄く、落ち込む。自分が凄くつまらない人間に思えてきて。そして、迷惑がられたらどうしようとか思っているうちに「そんな人もいたっけな」というほどの時間が経過していることに気がつくわけだ。それでまた、自己嫌悪に陥るんだから、結局のところ、連絡するのもしないのも、どっちもどっちに嫌なことなのかもしれない。

 もともと私は「神出鬼没」を自称してしまうくらい、友人間にも音信不通にしてしまう傾向があって、増して、知人以上友達未満な相手になったら、連絡に踏み込むまでのインターバルは相当なもの。しかも、そんな相手にそんな後から連絡するとなると、やっぱり「今更だよなぁ」という気持ちが強くなって、余程の用事でもない限り、それを取りやめてしまう。そして、偶然が重ならない限り「それきり」の縁にしてしまうのだ。

 自分が「去るもの」になったときも、まぁ似たようなもの。学生時代一番長くバイトしていた店にも、挨拶を済ませた後は、近場まで行っても結局一度も寄っていなかった気がする。自分から別れをきり出した相手にも、どうにも顔を合わせ辛くて、サークル離れが加速してた。解散したバンドのメンバーとも、もう随分と連絡を取っていないし、これからも取るとは思えない。一緒に活動していたときには毎日のように誰かしらと連絡を取り合っていたのに。(それでも私は結局、彼らのことを殆ど何も理解していなかったと思う)


 なんて。色々と暗いことを書き連ねてみたけど。
 元のバイト先がなくなることが決まったからって、そこまでぐだぐだ考えたわけじゃない。
 今の仕事を契約延長希望しないって会社に伝えて、今、返答待ちしている。
 一緒に仕事している人達とは、大分、良好な関係になってきたと思うんだけど、この仕事を長く続けられるとは思えなかったから。
 けどそれは、やっと打ち解けてきた頃に、そこを離れるってことで、仲良くなりかけた人たちとも、やっぱりこれまでどおりに「そこまで」の付き合いになってしまうのかな、と凹んでしまう。凹むくらいなら、積極的に「公私」ともの関係を築いていけばいいのだろうけど……それができる位ならこんなにいちいち凹まない。つくづく……つくづく、人と関わるのが下手な生き物だ。






















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