出会った事のない全ての人を
世界を愛するように愛しているよ。 --- 出会った人については書くまでもない、とか。 --- 久しぶりに雨。明るいうちの雨はこんな色だっけ、と久しぶりに見た色に違和感を感じる。大して降ってないからかな。 紗でもかかったような現実感のなさが随分と優しい。暖かい季節の雨は柔らかいことを忘れていた。 --- 異動が幾つかあって、部署の何人かが違う階に移動する。今迄にも何回かあったけど、久しぶりに大人数が出て行く。皆社内にいるのに残される寂しさなんておかしいだろうか。卒業式はいつも、学校、と言うよりそこにいる全ての人をどれだけ愛していたかを知って愕然とする日だった。 自分を知っていて、からかったり教えてくれたり一緒に駅まで帰ったりする、毎日会う人が、毎日会わなくなって、遠くなることが当たり前にある。やっぱり寂しいなあ。雨の中で泣く寂しさじゃないけど、雨が似合う寂しさ。 そうしてやっぱりそれだけ好きでいることに愕然とする。 --- 少しずつ少しずつ、雨に溶けた夜が来る。 --- 世界を愛することは 君を愛することじゃなく 出会った事のない全ての人を 愛することなんだと。
2007年06月22日(金)
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