叔母たちが父の還暦を祝う食事会を昼前から開き、僕は姉と姪と共に参加した。親戚同士が15人ほど集まったこの席で、もうすぐ1歳になる姪がみんなに可愛がられていた。もともと親戚と疎遠な僕は、姪とだけじゃれあっていた。小さい子供がいると会話が滞らなくて良い。
会席は夜7時頃にようやく終わった。帰りの車の中で、父が「ああいう還暦のお祝いは子供がやるものなんだ」と愚痴り始めた。実際の60歳の誕生日は今月末なので、当日にプレゼントを持って小さなお祝いでもやろうと数日前から姉と話していたが、父の愚痴で姉と僕は興醒めした。 // |