モリハルゆ記

2004年06月30日(水) 羨ましい

 JR東日本の宣伝広告で、TVCMでも観たことあるような気がするのだが、北陸を旅する英語圏ではない外国人女性二人が、山手線の新しい車両内にある小さな液晶画面でよく流されている。その女性が書き記したような「ウツクシイ」「オイシイ」と日本語の感想も所々で映される。二人はとても無邪気に「ホクリク」を楽しんでいる。

 昼過ぎ、東京駅八重洲口にあるサンディーヌのカウンター席でアイスコーヒー飲みながらプレゼン資料の下書きしてたら「スミマセ〜ン」と言われてしまった。顔を向けると欧米系の外国人女性がパスタの載っているトレイを持って微笑んでいる。その横で味噌ラーメンをトレイに載せている外国人男性も微笑んでいる。私のカバンが置かれているイスを譲って欲しかったのだ。「ハイッ」と言ってカバンを足元に動かした。

 私の横で二人は食事を始めたのだが「オイシイ?」と彼女が日本語で聞いている。「オイシイヨ〜!」彼は味噌ラーメンをハシで、麺をすすらずにパスタを食べるように音無しで口元へ運んでいる。味付け卵は気持ち悪いようだが、それ以外は楽しそうに食事をしている。「オイシイ」以外は英語であろう言語で会話しているんだが、多分「コレが日本なんだね!面白いね!」と言っていたんじゃないかなと思う。

 日本を楽しんでいる外国人に遭遇すると、なんだか「いいなぁ〜」と思ってしまう。またそのような外国人を前より多く見かけるようになった気もする。浅草寺とか皇居とかではなくてね。

 去年私は奥さんと新婚旅行を兼ねて台湾へ行った。圓山大飯店とか忠烈祠の衛兵交代「ヘエ〜!」って感じだったけど、路上の屋台で食べた牛肉のそぼろがのっかっているご飯とか具が一杯入った麺、とっても美味くてその周りの雰囲気も楽しかったなぁ。東京でさっきのような外人さんを見かけると、そんな屋台の記憶が蘇ってきて「ああ、いいなぁ〜!俺らが食ったら普通の味噌ラーメンなのになぁ!」と羨ましく思ってしまう。

 そうか、彼らも母国へ帰れば同じか。観光客が普通のことして楽しむのを見て、ほほえましく羨ましく思うのか。アイコなんだね。


 < 過去  INDEX  未来 >


モリハル [MAIL]

My追加