ハーレーダビッドソンが停まっている。アメリカの白バイ隊員が乗っているようなドデカイタイプではなく、全体的に黒くて細身のローライダーというヤツだ。ガソリンタンクの1/3がシート地と一体感になったように黒の革でドレスアップされている。「誰が乗っているんだろう？」会社の前の歩道によく停まっているから気になっていた。今朝、カッコイイ女性がソイツに跨って出勤してきた。

　昨年のハーレダビッドソンの国内販売台数は前年比8.4%増の11,779台。経済的に余裕の生まれた、いわゆる『おやじ消費』人気だと何かに書かれていたが、カッコイイ女性もその数値に貢献しているんだな。そうアメリカは、そんな人達にとってかつての『青春の夢』なんじゃないかな。

　午後、福生に行った。もちろんお仕事でね。福生から私は村上龍を連想してしまう。『限りなく透明に近いブルー』の舞台だからね。米軍横田基地、米軍バー、ドラッグ・・・「異国の地だな」と高校の頃、無性に憧れてしまった。映画『イージーライダー』とか『ウッド・ストック』の世界が、当時住んでいた板橋から近くはないが、実際のアメリカほど遠くないところにあるなんてゾクゾクした。

　JR福生駅改札を抜けると外人さんが駅員と大声で話している。外人さんは英語だが駅員さんは平然と日本語で応えている。慣れたモンだね。駅を出るとスーパーストア西友に階段を降りることなくペデストリアンデッキでつながっており、その上を、カールした髪の毛のカワイイ子供4人が、外人のお母さんと一緒に手をつないで歩いている。ウン、アメリカに近い！

　お客さんのトコへ向かうため富士見通りを歩く。そこをずうっと歩くと国道16号にぶつかり米軍横田基地がドーンと出現する。お客さんトコは16号にぶつかる前に左に折れるのだが、その駅から左折までの間にイロイロお店がある。壁に派手にペイントされたスナック、ドアが「一見さんはぼったくりますヨ〜」と囁いているバー。昼間歩いているから大したことないが夜はナカナカ楽しいんだろうなぁ。
　
　「オ〜！！！」という看板があった。堂々と描いちゃってるなぁと思った。治外法権なのかな？『ヘアーモード』だって！ずいぶん遠くからその看板見つけて「ヒョエ〜！」と思ってその店に前に着いたら、なぁ〜んだ、単なる『美容院』じゃない。

　ウン、アメリカはいいじゃない！