今迄。そしてこれから。



 パンドラの匣


新しい男の看板は、この辺で、いさぎよく撤回しよう。
僕の周囲は、もう、僕と同じくらい明るくなっている。
全くこれまで、僕たちの現われるところ、つねに、
ひとりでに明るく華やかになって行ったじゃないか。
あとはもう何も言わず、早くもなく、おそくもなく、
極めてあたりまえの歩調で歩いてい行こう。
この道は、どこへつづいているのか。
それは、伸びて行く植物の蔓に聞いたほうがよう。
蔓は答えるだろう。

「私はなんにも知りません。
しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。」
さようなら。
十二月九日


『パンドラの匣/太宰 治』





*



最後の「さようなら」にぐぐっと来た。



*





自分の学級担任は女なのですが、
彼女英語の担当をしてて
日本語よりも英語が得意なお方です(笑)
ってかむしろ、英語が上手すぎて日本語喋れなくなりました状態。
日常生活で色々日本語が可笑しいお方なのですが、
今日午後のS.H.Rでかなりツボにくることをおっしゃって下さいました。
明日は内科検診の為ジャージを持参だったのですが、
その事を連絡しようとして彼女が言った言葉は・・・





「明日はジョージ上下を持って・・・」





先生ーーーー!?!?(突っ込み)
いや、うん。
大爆笑もいいところ(笑)
かなり笑わせて頂きましたv(先生をなめてる訳じゃぁ、ないのです)
だって、ジョージ、ジョージ、ジョ・・・(げふっ)
フレッドも連れてかなきゃ(キラン)



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唐突に、この世界が虚像だとしたらどうしようと考えるときがある。
家も、家族も、友人も学校も全て全て。
実際に存在するものなんかではなく、私の幻覚だとして。
私は、焼け野が原にただ独り。
はたから見れば上手いお芝居をしているのだ。
パントマイムを演じる。

そしてそれを閲覧するガラス越しの生物達。
そしてそこを案内するガイドが言う。
「皆様、こちらは世にも珍しい生物で御座居まして、
妄想で自分の世界を造り出してしまう生物です。
御覧下さい、未だ彼女は自分の世界が幻覚ということに
気付いていないのです。あの動き、本人は一生懸命なのでしょうけど
こちらからすると、とても滑稽ですね。」
そしてどっと笑い声が起こる。










とは、言い切れないでしょ?







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2002年05月29日(水)
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