twilight shackles
枷夜(かや)



 背徳の感情を垣間見る

話は前の晩に遡る

インターネットのメッセンジャーでご主人様と音声チャットを
していたときの事。私が曖昧な答えしか返さず、そんな私に
ご主人様は呆れてメッセンジャーを切ってしまわれた...
その直後に、
「はっきりしない奴隷は必要ない...」
で始まるメールをもらい、私は自分が必要ないのだと思って
ヘコみつつ、休むことになった

もちろん、この日の晩は寝不足だった

そして今日の朝...携帯電話のアラームが6時に鳴り響いた
毎朝6時のモーニングコールをしようかしまいか悩む
昨日の今日で...どうしようか...
悩んだ結果、モーニング「メール」で起きたか確認する。
ご主人様からは「おはよう」と返ってきた
私は、それだけだと言ってメールを切ろうとした
「昨日は少しきつく言い過ぎた...済まない...」
ご主人様はメールの向こうで謝罪の言葉を述べた
(どうして、ご主人様が謝るの...)
心の中で言葉にならない言葉を叫ぶ
「もう、いいです...」
そう言って、もう一度メールを切ろうとした
しかし、電話がかかってきた
最近、電話がかかってくるのが多いような気がする...。
寝起きで頭が朦朧とする中会話して、理解して、私も謝った

朝、ご主人様が会社に向かわれている間にメールをするのも
枷夜の日課のひとつになっているのです。
私も、その時間に出かけるのでメールして過ごすのが楽しみ
なのですが、その時、ふと思ってした質問が始まりでした

「私の望む自分が曖昧なのは確かですが、ご主人様の望む
 姿も曖昧な気がしました。ご主人様はどんなご主人様に
 なりたいと願っているのですか?」

開けるには早すぎたかもしれない禁断の扉を、勢いよく
開けすぎたような感覚...。
けど、何も考えていなかった...。ただ、知りたかった...

それだけでした

ご主人様は、夜に話すとだけその時は仰った
私は、ご主人様の「奥底」を見るための一歩を踏み出した

夜...
時間が出来たのでメッセンジャーに入る。ご主人様もネットに
いらっしゃった。

「あまり長居は出来ないのですが...」
そこから始まった、ご主人様の隠れた心への旅...

ご主人様はメッセンジャーの文章の中に
思いのすべてを綴ってくださった
今まで隠してきた、誰にも出すことの出来なかった
「背徳の感情」のすべてを...

私は、ご主人様のすべてを知るのと同時に
今までの私は何も出来ていなかったことを悔しく感じた

最後に、ご主人様は音声チャットを繋いでくださった
そこで、私は明確な答えを導き出すことが出来なかった
ご主人様は明日まで待つと言って、チャットから落ちた

私は、このままでいいのだろうか...

2002年07月26日(金)
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