twilight shackles
枷夜(かや)



 及第点。

結局。
この日は朝が早かった。
真冬を思わせる、日の出前。
空を見上げて...「まだねているのだろう」と思う。

遠い空の向こう、休んでいるのだろう...
そして私が仕事をしているころ起きる。
いま私が居るこの場所に、仕事に向かうために。





実は戻るのがとても怖かった。
話すことも怖かった。
怒られる...
望まれるものとは違う「恐怖」に怯えていた。

一通、メールを送った。
何を送ったのか、忘れてしまった。他愛もない文。
メールが帰ってきて、一緒に今日の夜呼び出された。
昼前だったと思う。

そんなの急に言われたって無理だ。

...しかし、私の仕事内容を覗いているのか...
今日の出勤がとても早かったため、
明日は少し遅出を許されてた。同じ駅で降り、
私が一度帰宅して着替えて仕事に向かう位の
時間の余裕があった。だから...どうにでもなった。
でも、仕事を終わるまでどうにも出来ないので
終わるまで、行くとは言わなかった。
意地だったのだと思う。

終わったのは九時半。
7時半過ぎにメールが来ていた。
...移動時間は省いてもらうとして一時間半...。
待たせてしまった...あまり宜しくない...。

電車で更に移動。
朝早かったので、電車の揺れで意識が揺らいだ。
話し掛けてきているのは判るけど...
聞き取る前に自分の意識が飛んでいた。
次の駅を知らせる、電車のアナウンスだけが響いた

電車を降り、買い物をして部屋に入り
お風呂の準備をして止めて、ごはんを食べる。

最近、半身浴を頑張っているらしい...主様。
でも、私は全身浴が好きなんです。
肩こりだから肩を温めたいんです。
(濡れたタオルを肩に掛けてお湯を掛けるという
      方法もあるのは知っているのですが...)

漫画雑誌を片手に半分だけ入った湯船に浸かる。
半身浴してる湯船に私が入ったらお湯増えるでしょ...
シャワー浴びて出ようとしたら案の定止められて
お湯が半分の湯船を2/3位まで増やす。

熱気に負けたのか、先に上がる主様を横目に、
肩まで浸かってしばらく身体を休ませる。
お風呂をあがり、髪の水気を切って部屋に戻る。
首輪を差し出し、付けて頂く。

カチャっと鳴る音はいつものように、
大きく、はっきりと聞こえる。

挨拶をする。
呼ばれて腕の中に入る。ご奉仕の命令が下るけど
なかなか動き出せないで居る。ひっかかりが取れない。
主様がキスでひっかかりを取ろうとする。
指が身体を触れていく。
取られる瞬間に怖くなって突き放して、何かを言おうとする。

「言わなくていい。」

そう言われて再び抱きしめられて
あとは御奉仕を出来たと思う...。

引っ張り上げられ、跨る。
「ご褒美だ...」そう言って与えて下さる。
はじめは漏れるのが怖くて押し殺していたはずなのに
声はストッパーが外れて、大きくなっていて。
何度も絶頂を迎えて、体の疲れも重なって
体がフラフラになっていく。

触れたり触れなかったり微妙なタッチで焦らされて
「どうして欲しいかいってごらん?」
言えなくて、焦らされるのに感じてぁぅぁぅしか
言えてない状態で...何かが弾けた。

「一人にしないでぇぇ!!」

同時に主様が一番奥まで入ってきて
最後に絶頂を迎える。





首輪を外される音を聞きながら意識が目覚めていく。
シャワーで流して、一緒に休む。
今日は触られてたのかどうかは定かでないけど
私が目覚めることなく、朝がきた。

2004年06月02日(水)
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