せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2002年10月03日(木) BOX東中野で「絶対王様」

 レイトショーの映画の上映の前に、「絶対王様」のみなさんによるライブがあるということで、出かける。
 客席で森川くんに会い、久し振りにおしゃべり。
 ライブは予定通り、ほんとに10分ほど。
 短い芝居が2つ。笹木くんと加治木くんによる「博士と私」。有川くんと川崎桜さんと入山くんの「義理芝居と私」。そして、全員によるダンス「俺たち」。
 予告編の上映の後、芝居っていうのは、なかなか難しそうだと思ってた。
 紹介される映画も、かなりヘビーな内容のもんばかりだったし。
 それでも、ちゃんと「芝居のノリ」に客席を巻き込んでたと思う。
 笹木くんの軽い「発明博士」ときまじめな助手の加治木くんが、とってもいい味を出してた。
 ほんとに何もないステージで、しかも、映画の上映の間なんて、かなりマイナスな要素が多い中、役者さん達が、自分たちのウデで、しっかり空間を変質させていってるのが、さすがだと思った。
 落ち着いて映画が見られる気分でもないので、ライブのみを見て、失礼する。
 映画はどんななんだったんだろう。堺雅人が出てたみたいだけど。
 予告編でやってた「ロバート・イーズ」っていうドキュメンタリー。僕は、これを夏の映画祭で見たんだけど、ほんとによかった。
 予告編で見ると、なんだか、ちゃちいラブストーリーみたいだけど、すごいんだこれが。
 森川くんに開演前にさんざん勧めたんだけど、僕もも一度見に行きたいと思ってる。
 女性から男性に性転換した「ロバート」が、残ってた子宮がガンに冒されて死んでいく。
 そんな彼と、彼のパートナー(彼女は、男性から女性になってる)と彼を見守るコミュニティの物語。
 物語っていうのは、正しくないね。ドキュメンタリーなんだから。
 L&G映画祭でこれを見てしまった後で見たいくつかの作品は、ほんとにその魅力がかすんで見えてしまって困った。
 映像の中の人物の存在感とかね。
 作品に向き合う真摯さとかね。
 「命」が懸かってるからってだけじゃない、なんだかずしんと思いものを、この映画は僕にくれた。
 ほんとにおすすめです。未見の方は是非!


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