せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年04月20日(日) |
「青ざめた馬」フラジャイル |
西荻のWENZスタジオにフラジャイルの「青ざめた馬」を見に行く。 大正時代、関東大震災の前後のテロリストたちのお話。 客席で「関根さん」と声をかけられ、「やだ、また」と思ったら、なんとまたしてもそこに居たのはイチカワくんなんでした。どういうこと?と二人で話す。 舞台は、レールがどーんとというか、リアルな線路があるだけの装置。 全部の場面がここで展開する。 とっても熱い男たちが登場する。 芝居は、とてもおもしろかったんだと思う。 でも、終わってみて、ふと、だから何?てな気がしてしょうがない。 以前見た「アナトミア」は今でも、いろんな場面がはっきり思い出せるんだけど、これはそうでもないかんじ。 見てるときはおもしろかったし、ほろっとしたりもしたんだけど。 「男のロマン」みたいなものがくり広がっちゃってるお話に、僕はあまり惹かれないのかもしれない。 女性記者の彼女が一番おもしろく見れた、僕的には。彼女が「私は陸軍大将の娘だ」と嘘をついて、テロリストたちを逃がす「大芝居」な場面が一番好きだったりする。 それでも、みんな熱演、演出もそれは見事。 満足してたはずなんだけどね……? 終演後、エントランスにあった鏡に映った自分が、ものすごくショックだった。 芝居の中のやせて魂だけがそこに立っているような男達のたたずまいと自分のなんと違うことか。 やせなきゃね……と改めて思う。こんなんでいいのかという、恥ずかしさとともに。 帰りは、市川くんと電車の中でおしゃべり。 そして、夜は、盛大に風邪をひいてしまっている。
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