せきねしんいちの観劇&稽古日記
Diary INDEX|past|will
昼間、中野ゼロ小ホールで京劇を見る。 SARS問題で、「西遊記」の来日公演が中止になったりしてるけど、これは、日本にいる京劇好きな人たちによるもの、いわばアマチュア京劇。「票房」っていうのは、そういう京劇好きの集まりのことを言うんだそう。 毎週日曜日に集まって練習をしてるんだそう。 ものによって「あ、これは素人さんね」というものから、プロの俳優さんが演じている「す、すごい!」と思えるものまでいろいろ。 「西廂記・紅娘」「水滸伝・野猪林」、それに現代京劇の「沙家浜・智闘」がおもしろかった。プロの京劇俳優、殷秋瑞さんの演技がすばらしかった。出てくるだけでもう「役者」ってかんじでね。 今日の演目を見て、これまで見てきた京劇の来日公演が、どれだけレベルの高い、大変なものなのかということがよくわかった。 一番いいものだけを見てきたんだってことがね。 ていうか、そうじゃないものを見るのは、難しいわけなんだけど、そういうのわざわざ呼ぼうっていう人はいないわけだから。 今日の演目は、どれもとっても身近な京劇ってかんじだった。 好きな人が、好きなように演じて、お客さんもやいのやいの言いながら見てるかんじ。 それにしても、京劇っていうのは、歌いながら踊る、つまりはミュージカルなんだってことがよーくわかった。それも、半端じゃない難しさの歌だったりするし。 その難しさを難なくクリアして、当たり前のように演じてみせる、そこに面白さがあるんだなと思った。 それって、演劇に限らず、パフォーマンスの面白さのおおもとなんじゃないかと思ったんだった。
|