せきねしんいちの観劇&稽古日記
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仕事帰りの北千住、マルイの地下で、小池れいさんにばったり会った。 シアター1010のアトリエで上演される演劇集団池の下の仕込み中だとのこと。びっくり。しばらく近況などをおしゃべりさせてもらう。 ひさしぶりに演劇ぶっくを購入。いわき総合高校の第五期生が昨年上演した「あらわれる、とんでみる、いなくなる」の記事が載っているのだ。 五反田団の前田司郎さんが、昨年の夏、作演出をした舞台が、12月に五反田団のアトリエで上演された。 野球部の応援をどうするかと相談している女子8名。応援のための選曲をパフュームにするか、Paboにするかを話しているうちに、近くの勿来の町が伝説の怪獣マソンに襲われているとの知らせが入る。さあ、どうするという状況になるかと思いきや、そうでもなく、彼女たちは、野球部の男子への恋の話やら、エコの話やら、勿来にいる鍵っ子の幼稚園児の友達の話やらを、ゆるゆるとしている。 ああ、言葉では全然伝わらないのだけれど、これはほんとうにおもしろかった。 みんなが話すいわき弁がなつかしくもあたたかく、そしてとってもゆるくひびく。 世の中は大変だけれども、とりあえず私たちはそれどころじゃないというかんじが、今の高校生らしさでいっぱいだった。 今回、編集部のインタビューに答えている彼女たちのコメントも、ああ、こういうこと言いそうだわと思えて、とてもほほえましい。 卒業して、みんなそれぞれの道に進んでいくのだけれど、系列の演劇授業の経験が、彼女たちの中で大切なものになっているようでとてもうれしい。 僕も、アトリエ公演の舞台を一緒につくる中、たくさんの大切なものをもらえたと思う。 今度会うときは、大人どうしになってるんだろうか。 富士見丘小学校の卒業生とはまた違う、卒業生たち、いつかまた会えるのを楽しみにしていたいと思う。
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