*未完成のお城*

2003年05月05日(月)  ごめんね。

君が隣で寝てるのに
いつまで経っても眠ることが出来なかった。

それが とても哀しかった。

君を放って
電話してたりしてたくせにね。

勝手だよね。

でも
やっぱり
楽しかった。

君といる時間
楽しんだ空間

ぜんぶ
幸せだったと そう 思う。

まだ
ちゃんと
ちゃんと 立ち上がれてなかったんだと思う。

あの5年の時間が
何故だか今年はとてもとてもとても重く感じていて
君といる幸福感よりも
喪失感が少しだけ勝っていて
そんな自分が また 哀しくて
堂々巡りだった。

夜中
ベッドから起き上がる度に
隣のベッドから聴こえる君の寝息を 耳を澄まして確かめていた。
「ひとりじゃない 今」に安堵して、涙が出た。
気分が不安定過ぎて滑稽だった。

君が起きている間
あたしがはしゃいでたのは ひとつも嘘じゃないよ。
あの瞬間は
断片だけど 裏表もない 真実(ほんとう)だから。

ごめんね。
きっと
嫌な気分になったよね。

だけど
これも あたしの 断片 。


***


精神安定剤は
あの音楽だった。

少しだけ 驚いた。

激しい音が
力強い声が
やさしい詞が

いつのまにか
あたしを眠らせてくれてた。

ほんとうに 驚いた。


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