*未完成のお城*

2003年09月04日(木)  よあけまえ。

カーテンの隙間から 白んでいく 外の風景。

青い眠りに 引きずり堕とされそうになりながら
差し込んでくる白い ひかり に しがみつく。

眠らない夜と
眠れない朝と


矛盾する身体を 持て余しながら


明けない夜はないのだというけれど
暮れない日もたないのだということ

屁理屈だけど そんな事実に 少しだけ笑う 夜明け前。


君は 今頃 身支度を整えている頃だろうか

思いを馳せる

自分に出来る 精一杯を 果たそうとしている 君に

自分を省みて恥じる。

君は やっぱり 光のひと だったから。
その光に 触れたくて 今 精一杯 背伸びをしながら 手を伸ばす。

触れられるように
傍に行けるように

傍にいられるように

そんなことを ぐるぐる 取り留めもなく 考えている
そんな よあけまえ。

***

君がどんなにあたしにとって「特別」なのかなんて
きっと君が思ってるよりもずっとあたしにとっては「特別」なんだよって

この言葉は 君に 届きますか。

君が逃げようとする自分を恥じるように
あたしは逃げてばかりいる自分を恥じているよ

君だけじゃない
君だけじゃないから

君が生きていることが
君と出逢えたことが
君と一緒に前に進めることが

あたしにとって全て「特別」だから

それだけは 忘れないでいて。


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