狛の日記...狛。

 

 

弟。 - 2005年07月13日(水)


数日前に受け取った弟からのメッセージを、とても大切な宝物のように想った。

多分、何気ない狛の言葉が弟の中の何かを刺激したのだろう。
彼の口から、その内容についての質問が来るなんて想わなかった自分を恥じた。



祖母がまだ、狛たちと共に同じ家で暮らしていたとき、トラブルが絶えなかった。
徐々に浮き彫りになってくる現実を、一番目の当たりにしていたのが彼だったと想う。

身体機能の低下してゆく祖母と一番長い時間を共にして。
家族中のトラブルや歪みを、一番敏感に察し、嫌というほど見てきたのだと想う。

まだ幼かった彼がそこで何を想ったか。
今だって狛は全く解らないし、彼もそれについて触れる事はなかった。


進路の話になった時、狛たちがどれほど医療や福祉を勧めたところで、
彼は一度も首を縦に振らずに、反対され続けた映像の路を選んだから。
心のどこかで、彼の記憶に残る祖母の姿を想っていた。
きっと彼が高齢者に焦点を向けることはないんだろうと、そんなふうに解釈していた。


でも、違ったのかもしれない。


狛たちが想うほど、彼は弱くなんてなくて。
ただ、そこに向き合う方法や視点が違っただけなのかもしれない。
そして、ゆっくり考えるための時間が必要だのかもしれない。



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