あっさりと一言で

 思いがけず出掛ける事になった
 仲間から昼飯の誘いがあったからだ

 風邪は治りきっていないが
 一週間ぶりにサドルに座ってペダルを漕ぎ出す

 前にも二人で行ったカレー屋で待ち合わせ
 カレーを食べて2時間近く話し込んでいる間に
 すっかりお客も入れ替わり、僕らだけになった

 昼飯だけのつもりが一緒に自転車屋に行く事に
 
 カレー屋から8kmほど行った場所
 住宅街の路地にその店はある

 偶然見つけたその店に何故かその仲間を連れて行きたかった
 その自分の気持ちの理由が行ってみて分かった
 その仲間の兄上の行きつけの店だったのだ

 僕が偶然見つけたのも
 仲間を偶然連れて行く機会があったのも
 結局偶然ではなかったと言う事だろう

 店長との話も弾み必然の出会いに気を良くする

 店を出て走り出すと、やんでいた粉雪がまた降りだした
 風も出て寒いが、なんとなく気持ち良く走る

 川沿いで南下する仲間と別れて直進する

 「お疲れ〜」

 たった一言の別れの言葉と上げた右手

 凄くあっさりと感じるけれど
 DRYな感じがちょうど良い

 共有する時間の濃さと、別れのあっさり感

 そのバランス

 家まであと5km


      本日の自転車走行距離:17.4km
2002年02月19日(火)

大魔王の脳溶け日記 / 大魔王

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