Diary
沙希



 夢の中。

ココロの中身をどこかに置き忘れてきたようです。

ヒドクからっぽなココロで

何をやっても上の空。

あたしのココロはきっと

甘い甘い夢の中。

昨日の素敵な夢の中に置き忘れてきたのです。


現実はトテモ苦く、痛く。そして不公平で。

意地悪で。

あたしはずっと夢の中にいたいってそう願ってしまう。

夢の中ではあなたに会えるし。

あなたとずっと一緒にいられるし。

あなたを一人占めすることができるし。

だからあたしは甘い甘い夢の中にココロだけ置いてきてしまいました。


目が覚めればあなたは側にはいないし。

目が覚めればまたつまらない日常が始まるし。

目が覚めればまた嫌いな人たちに愛想をつかわなくてはイケナイし。

目が覚めればまた苦しみに耐えなければイケナイし。


だから・・・

ココロを置いてきました。


今あたしはココにいるけどいないのです。

『あたし』という器はココに存在するけれど

その中身の『あたし』というココロはココには存在しないのです。


今はもう少し夢の中にいたい。



2001年11月01日(木)
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