〔呉音〕〔仏〕 陰暦七月一五日に夏安居(げあんご)を解くこと。夏明(げあ)き。[季]秋。(goo辞書より)
仏教用語。 さだまさしの2冊目の小説のタイトル。 映画のタイトル。 個人的解釈は「生き地獄の先に見える、穏やかな終わり/解放」
読んでみた。 あらすじは、小学生の教師だった男が、病により失明するまでの話。 心情と情景を一人称で書いてある。
感想 バッドエンドでありながら、後味すっきり。 とかくととてつもなく変。
空虚というか、絶望に叩き落されて終わるのではなく、「あぁ、この人、この後どうなるのかな」というのがふっと思い出される終わり方。
言葉が柔らかい。 「悟り(諦め?)」の入った言葉で締めくくられる。 悲観満載で無いから、読んだ後、気分が沈まない。
「今あるもの」が徐々に失われていく、生き地獄を味わうに近い感覚が続く中で、どうやって読みてと主人公が「救われる」と感じるか。
最後は「奇跡的に治りました。バンザイ」ではないけれど、涙で文字が見えない、胸が締め付けられる、という気分にならない。
爽やかと書くと印象がいいけれど、そうでもない。 表現が難しい。
短いから、読んで損は無い、と思う。
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