ゆうの赤裸々日記
ひすいちゃんによる姉妹日記
思いつくことをそのままに

2004年08月27日(金) 解夏


〔呉音〕〔仏〕 陰暦七月一五日に夏安居(げあんご)を解くこと。夏明(げあ)き。[季]秋。(goo辞書より)

仏教用語。
さだまさしの2冊目の小説のタイトル。
映画のタイトル。
個人的解釈は「生き地獄の先に見える、穏やかな終わり/解放」

読んでみた。
あらすじは、小学生の教師だった男が、病により失明するまでの話。
心情と情景を一人称で書いてある。

感想
バッドエンドでありながら、後味すっきり。
とかくととてつもなく変。

空虚というか、絶望に叩き落されて終わるのではなく、「あぁ、この人、この後どうなるのかな」というのがふっと思い出される終わり方。

言葉が柔らかい。
「悟り(諦め?)」の入った言葉で締めくくられる。
悲観満載で無いから、読んだ後、気分が沈まない。

「今あるもの」が徐々に失われていく、生き地獄を味わうに近い感覚が続く中で、どうやって読みてと主人公が「救われる」と感じるか。

最後は「奇跡的に治りました。バンザイ」ではないけれど、涙で文字が見えない、胸が締め付けられる、という気分にならない。

爽やかと書くと印象がいいけれど、そうでもない。
表現が難しい。

短いから、読んで損は無い、と思う。


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ゆう [てがみ] にんめ。

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