TOM's Diary
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2007年02月15日(木) きぼう

日本人宇宙飛行士の若田光一さんがISS(国際宇宙ステーション)に長期滞在することが決まった。
若田さんは94年にミッションスペシャリストとして選ばれ、今度が3度目のミッションとなる。
94年と言えば同じく宇宙飛行士の向井千秋博士がスペースシャトル上で行われたIML-2、国際微小重力実験室2のペイロードスペシャリストとして活躍された年でもある。このIML-2と言うのはNASAの呼びかけで開始された国際協力による宇宙実験プログラムである、国際微小重力実験室(IML)計画の2回目で、日本としては宇宙環境利用プログラムの中の3回目の本格的宇宙実験になる。1回目は92年に行われたIML-1であり、2回目は同じく92年に行われ、毛利衛さんが参加された「ふわっと’92」である。IML-2は宇宙環境利用プログラムとしての最終段階として94年に実施されたのである。

IML-2では、宇宙で産卵されためだかが孵化し、宇宙めだかとして有名になったが、実は私もこのIML-2に参加している。
もちろん、私はNASAにも行っていないし、もちろんスペースシャトルにだって乗っていない。このIML-2の地上実験を91年から92年にかけて大学の卒業研究と言う形で参加していたのだ。
IML-2における日本からの実験テーマは89年に公募され12テーマが選ばれた。このうちの一つに私の恩師が応募したテーマが選ばれたのだ。私が地上実験をしていた当時はシャトルに実際に搭載する装置も完成したばかりで、基礎実験に過ぎなかったが、たんなる卒業研究のテーマとしてだけではなく、研究に取り組むことができた。
実際にシャトルが打ち上げられたときには、宇宙めだかのように目立つテーマではなく、「電気泳動による線虫の染色体DNAの分離」と言うあまりテレビ受けするようなテーマではなかったのでなかなかテレビでは取り上げられなかったが、それでもテレビを食い入るように見ていたことを、若田さんのニュースを見て懐かしく思い出された。

若田さんのミッションではISSのうち日本の実験施設「きぼう」建設を行うことになっているそうだ。ぜひ、同じ日本人として、また、ほんの少しだけだが、宇宙での実験に関わったことのある人間として、成功させて欲しい。


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