変人と会った合コンの帰り、
確実に変人がメールをしてくるだろうという自信があった。
その2日後、果たしてメールが来た。
大変ぎこちなく、女慣れしていないなという印象。
これなら極めて楽かも、と思った。
最初のメールから率直さが伝わってくる。駆け引きをしていない風だった。
自分は余裕げにメールを返した。
相手の読後感を充分計算しつくしたメールだ。
まんまと乗ってきた変人。
その後たった1回の電話の後、次の週の火曜に会うこととした。
その時初めて変人のスーツ姿を見たのだが、前回会ったときのジーパン+皮ジャン姿と全く違い、ますます女に不慣れなのだという確信を深める。
経歴的にも慣れている訳はないだろう。
変人「今度お花見に行きましょう」
ぽち「いいですよー」
変人「あ、でもそれじゃー先すぎるか・・・えっと・・・」
12月クリスマス後の現在に相応しい今の口実を律儀に考える変人。
本当に下手である。
変人「○○さん(ぽちの本名)はどこの学校出身なんですか?」
ぽち「△△さん(変人の名前)はどちらなんですか?」←変人出身校を予め男幹事から聞いて知っている。
変人「H大だけど・・・」
ぽち「そしたら、同じですよ」
びびっている変人。
当時の会社名を聞いても驚く、学校名聞いても驚く。
一々反応が楽しめた。
話している間中、いつ言って来るんだろう。
と思っていた。
まどろっこしい。
店を出て、歩いている最中、
お言葉があった。
声が完全に裏返っていたが。
多分この人は一回断ったら、もう二度とぽちにチャレンジはしてこないだろう。
と思い、OK。
横断歩道の間で決着。
その後半年以上は大変ぽちに有利に全てのことを進めてきた訳である。
惚れた者の弱みだ。変人は。
最近少し変人の勢いが取り戻されてきて悔しい。