 |
 |
■■■
■■
■ あんこう鍋に初挑戦
行ってきました、グルメ探訪! この間の『かんだ藪蕎麦』に続き、第2弾。 今回は、そのかんだ藪蕎麦に程近い 『いせ源』 へ、なけなしのお小遣いを持って、決死の突入です!
いせ源は、 あんこう鍋の専門店で 創業より140年の老舗中の老舗。 あんこうを食べるなら、当然ここより旨い店はないだろうと思って 別の候補を蹴って、ここを選択。 鼻息荒く訪れてみたのであった。
老舗の人気店だけあって、 夜7時近い週末の店の前は、行列ができていた。 事前に予約をしようとしたが 「はぁ? 4名様ぁ? 少人数様はご予約いただけませんわー 並んでください~」 との客をバカにしきった電話対応にムッとした私と 同じ目に遭った人がこの中に何人もいるのだろうと思うと 妙な仲間意識が湧く。 そこでようやく待ちカードを貰い、40~50分したら来るように言われる。 「ここにずっと並んでなくていいですから。 その時間あたりになったら、来て下さい~」 そうかそうかと、近所の甘味処できっちり待って、 下足札番のオヤジに騙されたことを知る。 再び現れた時には、番号はかなり過ぎ去っていた。 「はぁ?15番?! もう22番なんだけど~」 「言われた時間通り待って来たんですが?」 長年、下足札番をやっているであろう年季の入ったオヤジなのに、 未だに時間配分も判らない。 そんな自分に恥じたのかどうか知らないが、急遽、席を設けてくれる。 「全員お揃いでしょうね?」 という捨て台詞は忘れなかったが(笑) そうして案内されたのは、一番入り口に近い小部屋の出口近くだった。 出入り口に扉が無いので、その位置に近い人間はとても寒い。 座布団も冷蔵庫で冷やしてから供されたようで 足は即座に冷たくなりまくる。 いくら鍋を食べても、その冷えは収まらず、 結局私は冷えによって、お腹を壊した。 夏に来ると涼しくて、ちょうど良いのかもしれない。 (あんこうは冬季限定だけど)
案内された席で、箸の入っていない箸袋を弄びながら 大人しく待っていると、 お給仕のオバサンがやってきて、いきなり鍋をガシンと置く。 「お飲み物のご注文は?」 箸袋には目もくれない。 「あの・・・何があるんでしょうか?」 暗にメニューを催促しているのも気付かず、諳んじてくれる。 そうしてキビキビと注文を受け付けたオバサンは、 サイドメニューを注文させる気はないのか 隙なくキビキビと帰っていく。 同席の女性が、隣のテーブルにはあるメニューに熱い視線を送る。 しかし、 何でもハッキリ物事は言わないと、人間意思疎通はできないもので 「箸がありません」 「メニューがありません」 と身も蓋もなく言って、ようやく事が通じたのであった。
おつまみに頼んだものは、 あんきものお刺身 ともあえ あんこうのから揚げ の3種。 肝は箸で持つと、すっと切れてしまうほど柔らかく、とても美味だった。 から揚げは、他の魚のものと比べ物にならないほど柔らかくて さっぱりとしており、塩とよく合った。 ともあえは肝と身を和えたもので、これは日本酒が合いそうだった。 ということで、日本酒を注文。 ほどなく熱燗がやってきた。 しかし、お猪口がひとつもない。 次に持ってくるのかと思いきや、熱燗が温燗になっても来なかった。 しぶしぶ、やはり先ほどの通り、 「お猪口がありません」 と言って、ようやく持ってきてくれることに。 意思疎通の難しさを痛感させられる。
メインの鍋は、かなり甘口の醤油味。 はっきりした味なので、 スープをすくう必要がないと判断されているのか れんげの数も足りない。 戦闘意欲もなくなっていたので、二人で1つということにする。 ぐつぐつと鍋の具の煮える 何ともいえない美味しそうな音にうっとりする一同。 あんこうの肝や身の他に 椎茸、豆腐、三つ葉、白滝などが入っている。 白滝は、いつかも書いた通り大鬼門なので避けたが、 気にするまでもなく、あっという間になくなっていった(笑) 肝は、甘めのスープを吸って柔らかく煮あがり、 かなり美味しかった。 ポン酢醤油で刺身として食べるより、 こちらの方が万倍も美味しいと思う。 肌にいいという皮も、ぷるぷるとして美味。 こういう食感を嫌う人も結構いるが、私は好きだ。 ただし、この皮はスープを吸わないので、れんげにご登場願った。 最後は、雑炊。 かなり濃いスープなので不安に思っていたら、 薄めてから仕立てていたので、ホッとした。 が、ぐつぐつ煮えたあとは、 やっぱり甘くて味の濃い雑炊が出来上がっていた。 これは、河豚雑炊のが美味しいと思う。 もしくは、あんこうからの出汁味を楽しめるように 薄味にして欲しかった。
総じて。 あんこう料理は美味しかったか? と聞かれたら、 YESと答えるだろう。 でも、今度は、味噌味に挑戦してみたいな。
2002年01月19日(土)
|
|
 |