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 恫喝ごっこ

いつの頃からか外出先の家族から電話がかかってくると
「あぁ゛?(怒」
というようなガラの悪い声で応対するという遊びが
家族内で横行するようになった。

と、ある日。
残業していた私とのメールの遣り取りの直後、
電話が鳴ったので、絶対私だと確信して家族が電話に出た。
「あ゛〜〜ん?? ナンダヨ!?」
低めの男の声で思いっきり凄んでみせる。

「・・・!
あっ、あの・・・、××ですけど・・・(ビクビク」

私の母であった。

「おおおおおおおかーさんっっっ・・・!」

落としかけた受話器を握り締め、
急に快活そうに返事する義理の息子。

「どーもっっっ!! こんばんわっ!
おとーさんのお体のお加減はいかがですか!?」

万年少女のようにたおやかな母は、下品とは無縁の世界にいる。
なので、相当怖かったのだろう。
ロクに用事も話さずに電話は終わってしまったらしい。

何も知らない私が帰宅すると、
「フォローしといて(涙)」
と、家族が事の顛末を話し、泣きついてきた。
「うんうん、い〜よ」
にこやかに微笑んで、早速実家に電話する。

「・・・さっき、電話かけてきた?
ふんふん・・・
それで、△△が電話に出た時、
もの凄く怖い感じじゃなかった?
うんうん・・・ そーなのヨ・・・

 いつも私、あの声で 恫喝 されてるの!

怖いでしょぉ?」

隣りで家族が怒りに戦慄いている。
まぁ 怖いっっっ

2007年05月26日(土)
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