彼が可愛いと言ってくれた髪型。
上司は連続で私に攻撃をしかけてくれた。 私の髪型遍歴を語りはじめ、彼が誉めてくれた髪型を 一番良いと言って、誰かにも言われた?と聞いた。 まるで、私は上司の中でしか存在してない物のように。 上司に好かれてしまった自分が嫌だ。 上司が良いと言ったところを切り刻みたい。
上司の一言一言に反応し、過食し嘔吐し、自己嫌悪を 更に倍増させる自分が嫌だ。 流せない。流せない。流せない。
土曜日に、彼が可愛いと言ってくれた髪形にするつもりだった。 パーマがとれてきたから。 来週末に彼に逢えた時、また可愛いって思って欲しかったから。 心から幸せになりたかったから。 彼に言って欲しいから。
上司にはいろいろ悩みがあるようだ。 部下にやつあたりをしてしまう自分を悩んでもいるようだ。 夫婦の問題もあるらしい。 私ははけ口ですか? 私はナンですか?
帰り道、食べ物の入った買物袋を持ちながら、泣けてきました。 私は浸っているだけですか?
家に帰り部屋にこもり、食べて吐き、薬を飲んだ。 いつも、ただいまメールを書くのだけど、携帯をバックから 出していなかった。 いつも、地下鉄に乗っている間に彼からメールが入ってるかもと思い 家につくと問い合わせをするのが日課だったけど、今日はできなかった。 入っていなかったら、と考えるとできなかった。 入っているはずが無いとわかっていたから。 だって、仕事だから。 でも、哀しくなりそうだったからできなかった。
携帯がなった。 バックから取りだそうかどうか迷った。 伝言メモに切り替わった。 手に持った携帯のウィンドゥに彼の名前。 声を出したら泣いてしまった。 安心して泣いてしまった。 まだ、私は大丈夫なんだ、きっと。
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