まれ日記

2002年03月17日(日) 完璧な嵐

今日は「パーフェクト・ストーム」って映画のビデオを観た。去年だったか一昨年だったか、本当は公開されたときにすぐ観にいきたかったんだけど、今まで忘れてた映画。今日たまたまレンタル屋で発見して観てみたんだけど。

このハナシって実話に基づいてるんだそうだ。1991年の秋に大西洋上で三つの嵐が偶然にもぶつかってしまう。カジキマグロの漁に出てきてた船がその嵐に遭遇してしまうってストーリーなんだな。漁船の船長やクルーにはそれぞれ人間ドラマがあってさ。無事、嵐を切り抜けてくれないかとハラハラしながら見てたよ。

でもさ…事実ってのは小説のようにウマクはいかないんだよな…。とても悲しい結末が待っていて、泣いたよ。マジに。悲しい話が好きな人にはオススメだよ。

印象的なシーンは…テレビ局の気象担当者がモニター見ながら目を輝かせてるのさ。「この三つの嵐がぶつかったら、すごいことになるぞ。これまで気象学者が誰一人目撃したことのないすごい嵐になるぞ」って。子供のような目をしてさ。いい気なもんだって、ホントに観てて腹が立ったよ。

おれの実家って川のすぐ近くにあって、台風が来たりすると堤防が決壊するっていうんでいつも大騒ぎしてたんだけど。そんなとき「大変だ大変だ」って騒いでいるのはいつも大人。子供はどちらかというとワクワクしてたよ。むしろ「堤防壊れてくれないかな?」くらいのことを思ってたね。「町にサーカスがやってくる」って感覚。なんで大人がそんなに慌ててるのか不思議だった。

でもさ、大人は大変なわけだよ。今なら理解できるけど。堤防が切れたら、みんな手作業で夜中でも出ていって直さなきゃいけないわけでしょ。今回の映画のハナシでも、ほんとに生きるか死ぬかっていう一大事なわけよ。助けるほうも助けられるほうもさ。テレビ局の気象担当者の目が輝いてたってのは、そういうことって何にも意識してないっていうことなんだろうなって思うわけ。その意味でおれが子供の頃と何一つ違う点はない。こういう大人っているんだろうなって思ったね。こういう自分以外のことには無関心な子供みたいな大人。とてもリアルな感じがした。

いろいろ書いたけど、この映画観ての感想は「人間ってちっぽけな存在だな」っていうこと(超月並み)。人間一人一人って小さいけど、それぞれがいろいろな人生を背負って生きてる。でも大自然はそんな人間を簡単に飲み込んでしまうわけだ。この自然に、この地球に、人間は生かしてもらってるんだなあ。そんなことを思ったね。


 < 過去  INDEX  未来 >


mare

My追加