オトナの恋愛考
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昨夜遅くにひろから電話が着信していた。 私が出ないので直後にメールも着信していた。
「うさちゃん、起きてる?」
彼がどこにいるのかわからないので
「今どこにいるの?電話していい?」
「今タクシーで帰るところだよ。電話していいよ。」
すぐに電話を掛ける。
「もしもし?ひろ?あとどのくらいで家に着くの?」
「ん?あと30分はかかるから大丈夫だよ。」
10日ぶりに聞く彼の声。なんだかお疲れモードだ。無理もない。
「忙しかった?」
「うん、忙しい案件が終らないうちに 実はうちの会社がニュースに出てしまったんで その対処に追われているよ。」
詳しい内容はひろは話さない。私も聞かなかった。
わざと楽しい話題に切り替えて 電話を切ってから急いでウェブで検索した。
良かった。ひろに直接は関係のない事件だったけど これは会社自体の株価が下がってしまうような不祥事だ。
楽しい話題はそっちのけで もし彼が直接関与していたらどうしよう、 という心配はなくなったけど大きい会社はこれだから大変だ。
電話を切った直後なのにまたメールが送られてきた。
「タクシーの中だったからあまり話ができなかったよ。 おやすみ、うさちゃん。愛しているよ。」
うん、私も愛してるよ。
今度の週末逢ったらいっぱい甘えさせてあげよう。 私と一緒の時はゆっくり眠らせてあげたい、と心底そう思う。
私の中でゆらゆらと・・・
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