オトナの恋愛考
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予定通り、先週末の金曜から土曜にかけて湘南でひろと過ごした。 藤沢駅で13時に待ち合わせをして、スタバで待っていたという彼は 片手にボストンバッグ、もう一方の手の上には仕事用のノートPC。 1時間前に到着してコーヒーを飲みながら仕事をしていたという。
駅から徒歩5分だったはずのリゾートホテルは実際には10分以上かかった。 チェックインして仕事の続きをして着替えて出かけるはずだった。 急ぎの決済を会社の社員用のネットで送ってからスーツを脱いで ベッドに大人しく座って待っていた私をやっぱり押し倒して抱き締めるひろ。
外はまだ昼下がりの明るいホテルの部屋。 「ねえ明るすぎる。」と言う私に 「いいの。明るい方が良い。」とすばやく裸にして抱き締める。
シャワーも浴びずに逢ったとたんに抱き合うことはいつもの事。 汗の匂いも湿った肌も何もかもが快楽のスパイス。
抱き合ってからしばらくうとうとしてから時計を見た。 時間は5時ちょっと前。
「夕日を見ながらのディナーに間に合わなくなっちゃう。」 「ホントだ。じゃ急いで行こう。」
私たちは慌てて衣服を着てホテルを出た。
江ノ島の夕日は私達を待ちわびたように 西の空を美しい茜色に染めて 夏の喧騒が嘘のように海は静かに黄昏ていた。
「間に合ったね。」 「うん、間に合った。」 「キレイな空だね。」 「うん、本当だ。」
夕暮れの空と海をバックに写真を撮ってくれた。 これは後日彼のブログの画像になった。
そよ風にに揺れる私の髪が 夕暮れの中で茜色に染まり 湘南の風が体中をくすぐった。
海岸沿いのイタリアンのテラスで 心地よい海風を感じながら時間をかけて食事をした。 シラスのピッツァ、地鶏のロースト、 店お奨めの海鮮サラダ、渡り蟹のフライ等々。
海から吹くそよ風の中でひろが西の空を見ながら言った。
「こんなにキレイな夕暮れの空を見たのは久しぶりだなあ。」
日が暮れてテーブルにはキャンドルが灯り店内では週末のライブが始まった。 湘南の夕暮れは静かに夜へと流れていった。
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