オトナの恋愛考
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8月初旬、思いがけずひろが誘ってくれた伊豆の一泊旅行。 とても楽しかった夏の想い出。 もう二度と彼と旅する事はできないと思っていたので まるで夢のようだと、行く道すがら無邪気に彼に言った事が そのまままた逢えるという未来に繋がったのか。
しばらく楽しい想い出を噛み締めながら日々おくっていたから そんなに寂しく感じない8月の夏の真っ盛り。 また先週ひろから9月の旅の予定の便りが舞い込んだ。
友人とランチをしながら他愛もない話などして こっそりと夏の秘め事を打ち明けていた最中に ふっ、とメールが着信した。
「お泊りの誘い。9月の金曜で行き先はK湖。行けるかな? 都合の良い日を教えてね。」
短い文面だった。次は何ヶ月後だろうか、などと考えていた。 もしかしたらあれが最後だったかもしれない、とせつない想いもよぎった。
でもひろはまた思ってもみない場所を指定してきた。 後でなぜ「K湖」なのか聞いてみたら リゾートホテルの宿泊プランが良かったからだと簡潔な答えが返ってきた。
初秋の湖畔は残暑もすぎ肌寒いくらいだろうから ひろの着るものも少し厚手のものを用意しなくちゃ。 高原の湖畔のホテルにはエアコンは必要ないそうだ。 「自然の風を楽しんで下さい。」とホテルの案内に書いてあった。
少し肌寒い方が二人で抱き合うにはちょうど良いかもしれない。
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