Rollin' Age

2004年04月16日(金)
 First 7 Days(公)

 仕事が始まって七日経つ。なんつうか、やっぱ学生の頃とはぜんぜん違う。

 思っていたほどにはきつくない。社会部のように事件に追われるところなら、時間も無規則で常時ピリピリした雰囲気なんだろうが、こちらは経済部。企業の広報担当者や役員、時には社長さんなんぞに会いに行って、色々話を聞くのがメイン。何かニュースはありませんか、と。

 むちゃくちゃだと思う。

 会社の名刺の効果はものすごいものがある。どこの会社だろうと、快く会ってもらえる。逆にそれが心苦しい。右も左も分からない大学出たての若造が、経営方針とか新製品情報とかについて、その道のプロから聞き出そうとするんだから。今まで見たことも無かった決算報告書を片手に、次期見通しの売り上げ高はなぜ低めに設定してあるのかとか、株の配当はどうなってるのかとか、引き出そうとするのだから。正直、途方に暮れている。

 入ってみてなおさら、実感したのは、営業の仕事と同じように、新聞記者にもノルマがあるということだ。当然そのノルマは、どれだけ記事を書くかという、その質と量にある。とみに思う。この仕事では、情報が商品なんだと。新しいこと、独自のことがニュースになるんだと、直接の上司が良く言う。読者が「おもしろい」と思えるようなことを、取材してきて、記事にするんだ、と。

 残念ながら、未だニュースに恵まれていない。いくつか記事は書いたが、没になってしまっている。同期は既に何本か載せていたりする。早く何かを書かねばならないと、だんだんあせってきた。例えどれほど良い取材をしたところで、記事を書かねば話にならない。逆に言えば、良い記事をたくさん書けるのならば、どこで何をしていようと問題ない。フレックスタイムどこじゃない。どこへ行って何をするのかは、各自に任せられている。それだけに、結果が問われる。俺はまだ結果を出していないわけで。来週いくらか記事を書けるけれども、いかんせんまだ、半人前どころじゃない。何をするにも上司に支えてもらわなければならない、役立たず以外の何者でもない。どうにも心苦しい。

 失敗もしたり。慣れなかったり。ますは職場の仕組みが未だ分からない。電話の繫ぎかた、データの送信の仕方、そのほかこまごました決まりごと。加えて、基本的な知識が分からない。財務諸表の読み方。相場の基本用語。記事の書き方、etc。まぁまだきちっと働き出して五日しか経ってないのだから、と思えばそれまでだけれど、少しでも早く慣れて、それから、今のフィールドを生かして動き回りたい・・・。

 ちょっと、書きすぎたかなぁ。正直、こんな、ネットカフェ行ってる場合じゃないすよね。そんな暇があるんなら、もっと勉強しなきゃならないし、いろんなとこへ出かけて、自分のアンテナを広げ鋭くしなけりゃならないし。ネットと本と喫茶店が好きなヒッキー属性な奴は、記者なんぞになったはいけないと、この頃思います。


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