A Thousand Blessings
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2007年01月14日(日) |
TBSテレビの「報道特集」を見て |
14日、日曜日のTBSテレビ「報道特集」はネパール人少女の売春実態に ついてだった。彼女は10歳の時、騙されてインドの売春宿に連れてこられた。 NGOに救出されるまでの7年間、彼女はそこで毎日50人もの客の相手を させられた(多いときは100人も!)。その後、彼女はHIVに感染している事を知る。 ネパール人はHIV感染者を激しく差別するそうだ(日本も同様だろうが)。 番組には彼女の家族や他の売春経験者も登場した。
ところが、彼女たちの顔にはボカシがかかっていない。もちろん本人の許可を得て 顔を出したのだろうが、それはどうなんだろう?正しいことなのか? 日本にいるネパール人はこの番組を必ず見るに違いない。 もしかしたら被害者本人を知っているネパール人が日本にいるかもしれない。 その人が本国に帰って、吹聴するかもしれないのだ。 そういうことを番組制作者は考えないのだろうか?
これは人種差別なんだと思う。もしも売春をさせられていたのがアメリカ人だったら? ボカシをかけているんじゃない? ネパールの辺境に暮らす名も無き人々に対する元・先進国の驕りと差別意識を 強く感じてしまった。それは、かつての日本がアジア諸国の人々に対して やってきた事と同じではないかと。ちっとも変わってないじゃないか、と。
良識ある番組と思い、毎週見てきた「報道特集」だが、やはり製作者は いい大学を出た(つまり競争社会で、自分よりも下の人間を蹴落としてきた) エリートさんにすぎないんだろうな、、と思ってしまった。
番組の冒頭部分を見ていないので、顔にボカシをかけないことについての 説明が、田丸氏からあったかは分からないが、仮にあったとしても 到底納得のいくものではない。
響 一朗
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