空虚。
しずく。



 冷え。

ひとつのものを愛しすぎれば、

他のものの価値は見い出せなくなる。

あの人以外、何も要らない。


そう願っても、手にはいりなどしないのに。


考えたくない、考えられない。

何故なら、それが理由になってしまっているから。

「横暴。」

壁を背にして、しゃがみこむ。

大馬鹿者の、罪人だ・・・と、わかっているのに。


愚かな行為などわかって、天秤にかける。

意味をなさない、し、意味を見い出せない。

その先に何があるのか・・・考えない。


ある意味で吹っ切れてから、頭の中は真っ白になった。

そして、忘れた。嫌なものも、大切なものも。


存在を感じ取れなくなったのは、

私はもう、用済みという事なのかもしれない。

それとも、この方が都合がいいのだろうか。


夜の暗さに、寒さに、冷たさに、

どうしようもなく、誰かを望むけれど。

傍に来られると、要らなくなる。

笑顔も、泣き顔も、意図しない所へ言ってしまった。

宙ぶらりんになったままの、「自分」


死にたくない。生きたくない。

思いがあらわれては消えていく。

「わがまま。」


何が出来るのか?

じゃなく。

何をすべきか。

何をしていればいいのか。


それが、たまたま仕事だっただけで。

「自分」を認識しない場所ならどこだっていい。

今何か・・・そう、依存出来るものに手をつけたら。

それに、溺れてしまいそうな気がするから。

手を出すまい、と護る。


あの人以外に動かされることは無く、

寒さで冷えた身体はぬくもりを取り戻さない。


暗い瞳―――ぞっとする。

2002年11月01日(金)
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