空虚。
しずく。



 くちづけ。

酔った上だとわかっていても。

とても、とても嬉しかった。

掠めるような、キスだったけれど。

ありがとう・・・最高の、誕生日プレゼントだよ。


迷いは、振り払って。

熱に浮かされた視線は、交錯して。

額と額を、あわせて。

押し倒して、あなたからのキス。

一瞬の驚きと、悲しさと、嬉しさ。

舌を絡ませて、笑む。


「せめて、君を抱く時ぐらいは。」


『邪魔なら、殺しちゃえば?』

彼女は、簡単にそう言ってのけた。

「あんたは、優しいから。」

違うよ。私、優しくなんかない。

「何でも、抱え込もうとするから。」

違う、違うの。

どうしてみんな、そんなあったかいことばっかり言うの?

私、私は・・・!


「―――、愛してる。」

彼女だけど、彼女でない名を。

あなたの罪悪感、これで少しは、薄れますか?

まだ、私は答えに向き合うことが出来ないから。

向き合える時が、来るのかもわからないけど。

その時まできっと、あなたを抱き続けるから。


本当はあなたの名を呼びたいけれど。

それは、あなたを苦しめるだけだから。


私も、私でない私になって―――。


痛みから逃れるためにね、何かを殴ってしまうの。

刃物と違って、傷が残らないから。

「黙れ」っていうけど、誰も聞かないの。

あのひとのいうように、ころしちゃったほうがいいのかな?

2002年11月06日(水)
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