空虚。
しずく。



 弱み。

右手の傷が治らない。

塞がった傷口は、すぐ壁に叩きつけられるから。

「っ。」

すぐに血が染み出して、痛みが襲う。

音を立てて舐めながら、またあの言葉。

「あいつのソコもこんな風に舐めてんだろ?」

目を見開いて、殴る。今度は、自分の意志。

「あの人を、汚すな!」

それは、誰よりも汚しているのは私だと認めているから。


「お前も身体目当てなんだろ?かわらねえよ。」

自分の中に突っ込まれる試験管と、鍵。

それを動かしながら何分も、何時間も、執拗に傷を抉って。

自分の口調が、崩れていく。

「もう、止めて・・・ぬい、てよ・・・。」

ああ、私の大嫌いな、声が。

「そういわれてお前は抜いたのか?
 逆だよなあ?も一本突っ込んでやっただろ?」

「止めてえ!あの人を、もう、言わないで・・・。」

(畜生、畜生、畜生っ!!)


その・・・すべてが、終わってから。

また、想いが襲ってくる。

「もう、やだよ・・・。」

布団を抱え込んで、目を伏せて、

痙攣する身体を抑えながら、耐えて、眠る。

そしたら次は、夢の中。


また、心が色を失っていく。

「だけど・・・もう、嫌なんだ。自分、傷つけるの。」

そう言って笑ってみたけど、

返ってきたのは「虚しさ」ただ、それだけ。

2002年11月18日(月)
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