空虚。
しずく。



 

ただ、痛みが欲しかった。

何も考えずにすむ、痛みが欲しかった。

この衝動を、君が受け止めてくれるとでも?

「私の中に、彼を、感じるかい?」

君はまた、あの瞳をするのだろうか。

私を、憐れむような誘うような、瞳を。


君を傷つけることに、罪悪を抱かないわけじゃない。

これ以上、罪を重ねたくはなかった。

それは、なんて、綺麗事だろう?


君を殺したい。

誰のものにも、ならないまま。

君がいなければよかった。

君がいなければ僕は狂わなかった。

君がいなければ、僕は独りでいられたのに。

そして、愛さなければよかった。

この虚しさも、苦しさも、何も感じずにすんだのに。

君にすべての責任を押し付けて、死にたいよ。

けれど。

君を救いたい。

君を愛したい。

君が、欲しい。

そう願うのも、また、真実。


結局いつの時代でも、僕は罪を犯すんだね。

そしてそれを綺麗事で覆い隠して、見ないフリをする。

それが、どんな罪より重い行為かも知らずに。

2002年12月09日(月)
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