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■ 道具。
好きな人が出来て。
身体を許して。抱いて、抱かれて。
実感したことが、ひとつだけあった。
自分のこころが、とても、冷めていた。
感じない、とかそんなんじゃなくて、もっと、奥底で。
彼に抱かれて、彼女を抱いた時は、
確かに嬉しかった。とても、感じた。
でも、大事じゃなかった。
「大丈夫だよ、襲われても。対処できるもの。」
虚勢でなく、本心からそう言えていた。
彼女は、寂しそうに笑った。
彼は、少し怒って私を諌めた。
けれど、本当に大事じゃなかった。そう、思えなかった。
突っ込まれても、銜えさせられても別に平気だよ。
相手は私に何も残せないもの。
感情消して、眺められるよ。嘲笑しながら。
汚されて、傷ついても洗えば体液も血も流れるし。
どうして、執着する事があるの?
所詮コレは、肉の塊で、ただの道具だというのに。
2003年05月12日(月)
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