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■ おぞけ。
いつものことだ、とわかっている。 ただ、それが月と重なったから、いつもより強い。 ただ、それだけのことだ。
傷つけたい。 泣き叫ぶ顔が見たい。 哀願する声が聞きたい。 怯える視線を、自分に向けて欲しい。 「どう」すれば君は「そう」なってくれる?
熱い身体を抱きしめながら、考えていた。 もっと喘いで欲しい。もっと求めて欲しい。 何も考えないで。僕だけを見て。 …それが出来ないなら、君を殺したい。
一時の昂ぶりだ、とわかっている。 ひどく冷めた瞳をした事に君はきっと気付いて、 知らないフリをしていた。
君は僕を受け入れるから、 僕は君を殺せなくなってしまう。 そう、わかっていて投げ出すのだろうか。
だから、対象が別に向く。 誰かが言っていた。 「本当に殺したい人間が殺せないから」 「別の人間を殺すんだ」 と。
ああ、あたってるな、それは。 何故なら、彼女は私のものにならないから。
気が済むまで傷つけられてよ。 もっと残酷にならせてよ。 そんな瞳をして、私を見ないで。 ただ、怯えて。泣いて、叫んで。
誰が、私を「こう」してしまったのだろう。 痛みが欲しい。 狂うほどの痛みが。 もっと、強い刺激が。 解放して…今は、抑えられないから。
「素直になんか、なりたくないよ」 「…傷つけたく、ないんだ。だって私が痛いもの」
2004年06月06日(日)
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