空虚。
しずく。



 防御。

ああ、まただ。
この間と、同じだ。
静寂が耳につく。キーを叩く音が耳につく。
けれど、音楽は要らない。うるさい。浸食される。

眠ってしまいたい。だけど眠りたくない。
何も考えたくない。ただ、ぼんやりと「生きて」いたい。
…これが、僕の得たものだ。
何もかもを切り離して、
ただ、「生きる」状態にすること。
これを正常にしてしまうこと。
今ごろ気付いた。

何が痛いのか、痛かったのか。
どうしてこうなのか、こうなっているのか。
それもすべて切り離して、放り出して。
…とても、楽だ。と、笑ってみた。はずだ。
笑っている、はずだった。
…笑ってなどいない。
すべて閉ざしているのだから。
何も生まれず、何も浮かばない。
それは、何も感じないということ。
これが、僕の正常。
僕が得た、自分でいるための防御反応。

でも、大丈夫だ。まだ耳障りだと感じている。
不快だ、と感じている。心がついてこないだけだ。
僕は…

私は、生きている。生きているんだ。
…もう、それだけでいいだろう?

2005年01月11日(火)
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