2004年01月20日(火) |
花組新公 『天使の季節』 |
本公演もまだ1度しか見てなかったから、どうだろう・・・と思いながら見に行った。
初主役のまっつ・・・どうも真面目に見えて・・・学級委員長タイプに見えて 「コメディ・・・大丈夫?」って心配でたまらなかった。
さてさてまたまた思いついた順番に・・・。
望月理世・・・アベルタン(彩吹真央) りせちゃんは・・・パリの芸人というよりも売り出し中のモデルのようだった。 みなこちゃんに見えて仕方がない・・・。 少しセリフが軽かったけど、笑った時の顔がちょうど“夢多き若者”という感じで とても自然だった。 歌やセリフが少し不安定だけどもその不安定さが“若さ”につながっていた。
望海風斗・・・ジョルジュ(蘭寿とむ) 誰?この子・・・。そう思った。とてもキレイな顔をしていて“これぞ宝塚”という感じだった。 研一とは思えないほどのセリフの確かさ、踊り、歌う・・・。 「誰だ?この子は?」またそう思った。 ただ、気の毒なことにらんとむちゃんのお衣装は・・・大きかった。 ズボンのすそが・・・気の毒だった。
嶺輝あやと・・・マカローニ(夏美よう) とてもフレンドリーな侍従長。 アッサーラ王子に夢中になっていて国王に呼ばれた時「なんだよっ!!!」と 答えたのがおかしかった。 貴怜良・・・アルデンテ(高翔みず希)紫嶺七海・・・ノビテンデ(眉月凰) やりづらかっただろうなぁ・・・そう思った。
舞城のどか・・・カルボナラ(梨花ますみ) 七星きら・・・ミネストロ(翔つかさ) 華桐わかな・・・モッツァレラ(幸美杏奈) おかしすぎる3人組だった。クドくなく、スベりもせず、数々の逆をやってのけた。 女官長と女官たち・・・というよりも仲良し3人組・・・という感じで、 かなり爆笑だった・・・。
遠野あすか・・・ラザーニア(大伴れいか) 「これでおかーさまか?」と思った。おかしすぎた。 どんな感じか・・・といえば、星組のボケ姉御しのぶ紫を演じているようだった。 おっとりとしていて、気が弱く、涙もろい・・・。 おかーさまというよりもお姉さま・・・だった。
華形ひかる・・・アッサーラ(瀬奈じゅん) 太陽の国カリブの王子・・・としてはインパクトが弱かった。 けど、天真爛漫・・・人を疑うことなんて今まで一度もなかった王子・・・という感じで どんどん追い詰められていくのがおかしくておかしくて・・・。 歌はちょっと・・・だったけど、「なぜ、こんなことに自分が巻き込まれたのか!?」 ってそれに必死になっているのがかわいらしかった。
今回・・・1番のMYHIT!!! 桐生園加・・・ペペロンチ(矢吹翔) ちはるさんがあのどすの利いた声でひいひい笑わせてくれるペペロンチだったのに対して 園加ちゃんのペペロンチは“さしすせそ”がちょっとヨワイボケた医者だった。 「しょれは困りましたねぇ。しゅぐに入院しゃせましょう。」と言った感じ。 大爆笑だった。 それからというものの園加ちゃんが出てくるだけで客席は大爆笑だった。 笑いを誘うくせに・・・キレイだった。 笑える捨て身のダンサー誕生だとこれからが楽しみだと思った。
桜一花・・・ポモドーロ(鈴懸三由岐) 「いちかが壊れた・・・。」そんな看護婦だった。 もう1人の看護婦と2人でほとんど捨て身だった。 常に大きなトランク型の赤十字のマークが入ったかばんを持ち・・・振り回していた。
近衛士官 オトコマエな士官だらけだった。本公演のようにすっきり美形ではないけど どこかオトコマエ風をふかせている士官たちだった。 アッサーラ王子を追いかけるドタバタの最後、 下手花道に駆け込む看護婦や大使や士官たち。 その時、ソデに入る間際に祐澄しゅんちゃんが一花を“がっ”と抱き上げた。 オトコマエすぎて拍手喝采だった。
マルガリタ・・・華城季帆(ふづき美世) ヒロイン・・・という愛くるしさはないけど、ウマイ。 最初に登場してギスターブに飛びつくシーンでは 勢いあまってギスターブが・・・よろけた・・・。まっつが気の毒だった。 歌がウマイ・・・もう少し声を抑えてもいいんじゃないか・・・と思った。 セリフの声が少し硬いけど、とてもキレイな声をしていた。 『恋天狗』の時も思ったけど、彼女はコメディ向きじゃない。 でも堂々たるヒロインぶりだった。
さてさてギスターブ&ペスカトーレの未涼亜希。 どうも『ラブインシュランス』のノルさんに見える。 スラリとクールに登場。 2枚目をポーズでキメてもクール。 アベルタンたちと♪3人でパーフェクト〜と歌っていてもクール。 でもどこか母性本能をくすぐらせるクールさなので不思議。
私のツボにハマったのはギスターブなまっつではなく、 ペスカトーレ国王のまっつ。 話し方や、首の傾げ方もなかなかで、セリフには余裕さえ感じられる。 ペスカトーレからギスターブに早替りに行く時も 「さあ、がんばるぞ。」とつぶやいたり、舞台真ん中から宮殿に入るのも 「やや、遠いな・・・。」とつぶやいたり。 それがまたなんとも絶妙だった。
ギスターブが自分に似ているなどというクダリは 「春野寿美礼に似ているそうじゃな。」と言ったあと 「わしはあんなに顔が・・・・・・」と途中で言いよどんだりするのもおかしくてよかった。
歌もいい声をしているし、新公初主役とは思えないくらいのウマさ。 途中マイクが外れて、耳からぶらさがる・・・というハプニングや 飛びつくマルガリタによろけたり・・・それでも少しも動揺せず、 何事もなかったかのように・・・という舞台度胸には頼もしい限り。
最後のあいさつ・・・長の挨拶はのどか嬢で今にも泣きそうに堪えていた。 まっつはしっかり・・・言葉をかみ締めるように挨拶していた。
今回はまっつの見事さと・・・園加ちゃんに大満足の新公だった。
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