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しもさんの「気になる一言」
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2017年02月18日(土)
初めて原作を読んだあの日から28年

今話題の映画「沈黙 サイレンス」の映画監督
「マーティン・スコセッシ」氏のコメントが、
映画パンフレットをはじめ、予告編の動画に登場している。
「初めて原作を読んだあの日から28年。
ずっとこの作品のことを考えてきました。」と。
なぜか、反応してしまったのは「28年」という時間の単位。
私が大切に思う「柿田川」の湧水は、諸説あれど、
現在は「富士山に降った雪や雨が地中に染み込み、
約40キロの距離を28年間の歳月をかけてゆっくりの流れ、
ここ清水町の柿田川で地上に湧くんです」と説明しているから、
この「28年間」構想を練っていた、とコメントする監督と、
「柿田川の流れ」が妙にダブって感じられた。
「やっと地上に顔を出した水」と「作品として公開された映画」
どちらも、世界に認められた存在になるに違いない。
共通は「神が作らせた作品」なのかもしれないなぁ。



2017年02月17日(金)
「お控えなすって」「控えてねぇよ・・」

映画「龍三と七人の子分たち」(北野武監督)から。
任侠の殺し合いなどが多い、北野武監督作品が多い中、
今回のような、コメディタッチで描いた作品は面白かった。
流石というか、当然というか、お笑い要素満載で、
私のメモも増えた。
ヤクザ引退後、毎日くすぶった生活を送っていた
元ヤクザの連中が集まり、詐欺で荒稼ぎしている若者たちを
潰してやろう、という単純なストーリーが愉快だ。
新たに結成した「7人」は、それぞれイメージを膨らます。
「七人の侍」「13人の刺客」「二十三の瞳」・・と、
数字に関係する作品を口にし「瞳が1つ足りねぇじゃないか」と
突っ込まれたりする。そんなシーンが何か所も設定されていて、
その都度、メモしてしまった私がいる。(笑)
何と言っても作品名が「龍三と七人の子分たち」だから、
明らかに「白雪姫と七人の小人たち」をもじった、と分かる。
若い奴らに乗り込んで、仁義を切るシーンは最高だ。
「お控えなすって」「お控えなすって、って何なんだよ」
「お控えなすって」「控えてねぇよ・・」
ヤクザの世界も、世代交代だなぁ。(笑)

P.S
緊張したところで「ぷう〜」とはっきり聞こえる「おなら」、
何回も登場するけど、どんな意味があるんだろうか。



2017年02月16日(木)
過去の延長線上に未来はない

内外情勢調査会主催(2月全国懇談会)
講師「小林喜光」氏(経済同友会・代表幹事)
演題「Japan2.0 最適化社会に向けて」から。
北は北海道、南は九州・沖縄から集まった、
約1,000人を超す聴衆は、日本の将来のあるべき姿を語る
彼の話に耳を傾け、必死にメモを取っている姿が印象に残った。
それは「過去の延長線上に未来はない」とする、
「経営者としての強い危機感」が伝わってきたからだろう。
グローバル化、デジタル化、ソーシャル化(多様性)が進み、
「統合化の反作用で分散の動き」が始まったことを指摘し、
まったく新しい日本の経済・社会システムを構築する必要性を、
「30年後にも持続可能なシステム構築」と提案している。
それは「改善」ではなく「改革」といった部類だろうか。
今あるものをうまく残しながら・・という視点ではなく、
視点、発想などを変えなくては構築できない
「まったく新しいシステム」に、日本の未来がある気がした。
そういう意味で「過去の延長線上に未来はない」のフレーズは、
企業だけでなく、私たち個人にも共通する考え方だな、と
定年をあと2年後に控えた私は。メモをした。



2017年02月15日(水)
お前のせいで、奴らは苦しむのだ。

映画「沈黙 サイレンス」(マーティン・スコセッシ監督)から。
原作は、遠藤周作さんの小説「沈黙」。
若い頃、一度読んだが、覚えているのは「踏み絵」の場面など、
「信仰」するという、静かだけど力強い人間の心の動きであり、
それを映像で、どう表現するのか、とても興味があった。
しかし、58歳で鑑賞した映画作品は、原作にほぼ忠実だけれど、
私の引っかかった個所は、歴史としての「宗教弾圧」ではなく、
また「他人事」としての物語ではなかった。
心を大きく揺さぶられたのは、イッセー尾形さん演ずる
「井上筑後守」が「宣教師」に言い放った台詞
「お前のせいで、奴らは苦しむのだ」だった。
(「お前が転ばぬ限り、犠牲が出る」というフレーズも・・)
「自分の存在」が「周りの人達を苦しめている」という事実を、
目の前で見るにつけ、心が揺さぶられ、心が心を裏切りそうになる。
それは、私たちの仕事や、日常生活でも同じことが起きていると、
観賞後に、ふっと気付いたとき「自分事」に変わった。
「信じる道を貫く、目の前の命を救う、どちらを選べば良いのか」
たぶん、どちらが正しいと言うことではなく、
そのことに悩み苦しみながらも、常に自分の存在を意識することが
大切なのではないか、と考えてみたりもしている。
作品のラストに、こんなナレーションが入る。
「私は沈黙したのではない。おまえとともに苦しんでいたんだ。
沈黙の中で、私はあなたの声を聞いていた」
もう1度、原作を丁寧に読んでみようかな。



2017年02月14日(火)
男の人は1000円、3000円、5000円、10000円の違いが判らない

静岡経済同友会 東部協議会「公開セミナー」のセッション
「女性起業家と考える 世界を見据えた地域産業の成長戦略」から。
「両口屋是清・大島千世子さん」「エムスクエアラボ・加藤百合子さん」
「玉の湯(由布院温泉)・桑野和泉さん」「CREA FARM・西村やす子さん」
彼女らから発せられる言葉には、男性だけのセッションとは違う、
聴きやすさと、へぇ〜、なるほどなぁ、が溢れていた。
今回は「オリーブオイル」の産地化を目指している、西村さんの話。
「マーケットって面白い」と、私たちに向けて呟いたかと思うと、 
「ターゲットにより、売り方も違うことをショップで分かった」と言う。
例え話で出たのは「5000円のキャンドル」を作ってみた。
女性は自分では買わない、だけど、プレゼントされれば嬉しい。
女性が喜ぶなら、男性は5000円でも買う」という視点。
そのあと、彼女の(性別)分析では、
「男の人は1000円、3000円、5000円、10000円の違いが判らない」
これには、会場内がどっと沸いた。湧いたのは、
聴講している多くの男性が、痛いところをついたな、と思ったから。
マーケットは「こんなもの高くて売れっこない」ではなく、
「どうしたら売れるか」を考えることなんだな、と再認識した。
女性だけのセッション(パネルディスカッション)って、
「井戸端会議」を想像させるけれど、ヒントが溢れていたなぁ。



2017年02月13日(月)
噛みません、躾のできた良い子です

映画「植物図鑑 〜運命の恋、ひろいました」
(三木康一郎監督)から。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?」
主人公、ふたりの出会いは、この台詞から始まった。
「運命の恋」だから、劇的に出会うシーンを想像するが、
実は「こんな出会い方もあるんだ」とメモをした。
突然言われて、戸惑った彼女は「へっ?」と返す。
それを受けて、若い男性はこう続ける。
「噛みません、躾のできた良い子です」
このワンフレーズで、彼女の緊張が緩んだ気がする。
寒い夜空の下「拾う」のは「犬」のイメージだし、
その犬が、躾ができていなく、所構わず、
飼い主に噛みつくようなら、返事は「No」だから、
「拾ってくれませんか?」と「噛みません」は、
対となって、安心感を与えたようだ。
ただあまりにも「躾ができている」(楚々をしない)と、
飼い主はつまらないのも事実。
この辺のバランスが、男女の関係と似ていて可笑しい。
「ペットを飼うと、恋人ができない」と言われるが、
あながち、嘘でもない気がするな。
原作は「有川浩さん」の同名作品。(幻冬舎文庫刊)
時間ができたら、読んでみようかなぁ・・



2017年02月12日(日)
おはよう・・よく寝たなぁ〜

昨日の忘れ物といい、最近、ボケが始まっている。(かもしれない)
なんと今回は、曜日を間違えた。(笑)
この勘違いは、昨晩、寝る時から起きていたかもしれない。
寝る前に、愛用の手帳で翌日のスケジュールを確認し、
なんとなくであるが、明日はこうやって過ごそう、と考えながら
床につくのを日課としているが、昨晩は来週1週間の予定が気になり、
ちょっと1日早く手帳のページをめくったのだろう。
明日からまたハードだなぁ、などと思いながら寝たからだろうか、
平日としてはやや遅く、休日としてはとても早く目覚めた。
いつもなら起きてくるはずの母に対しても、疲れているのかな、
そっとしておこう、途中でおむすびでも買って食べればいいや、と感じ、
いつものように、洗顔、歯磨き、身支度を済ませ、出勤の準備完了。
最後のトイレで「あれっ、昨日、大河ドラマみたっけ?」と自問自答し、
やっと、曜日を間違えたことに気がついた。(汗)
その後は、家族に気付かれないように、そお〜っと、パシャマに着替え、
ベットに潜り込み、ずっと寝ていて、今起きたようなフリをした。
いつもよりちょっと遅く起きてきた母や妻に対しても、
「おはよう・・よく寝たなぁ〜」と呟き、間違っていたことを隠したが、
私の性格上、我慢できず、妻に明かして大笑いとなった。
今までも、間違いや、ど忘れはあるけれど、こう頻繁に続くと、
自信喪失になるなぁ。退職前に「脳ドック」受けようっと。(笑)



2017年02月11日(土)
取りに来ると思ってとっといたよ

金曜日、沼津で講演会・バネルディスカッションを聴き、
忘れないうちに、大切なメモを打ち直そうとしたら、
その資料の入った封筒が、どこを探しても見当たらない。(汗)
焦って、金曜日の夜、飲み歩いたお店に電話したが、
「白い封筒ですか?、残念ながらありませんね」の答えに、
記憶を遡ったら、午後6時前、時間調整に入った、
三島広小路駅の立ち飲み屋が気になり、電話番号もわからないから、
寒空の中、広小路まで足を運ぶことにした。
そこで、お店を覗いた途端「あっ!」と言いながら、
「取りに来ると思ってとっといたよ」の台詞とともに封筒が現れた。
昨日もいた常連さんが、私の顔を見てこう言った。
「忘れ物に気がついて、追っかけたんだけど見失って・・」と
昨晩の様子を思い出しながら、「きっと大事な書類だろうから、
近いうちにとりにくるよ」とふたりで話していたようだ。
書類自体はチラシが多くて必要ないかもしれないけれど、
私にとっては、約3時間走り書きしたメモが何よりも大事であり、
それが手元に戻ってきたことも嬉しかったが、
単なる酔っ払いの忘れ物だから、捨てられても文句がいえないのに、
大切にとっておいてくれてお店の主人の気持ちが、とても嬉しかった。
こんなことがきっかけだけど、少しだけ顔馴染みになれたから、
三島で飲み会の時は、ちょっと一杯、立ち寄ろう、と思う。
久しぶりに、心が温かくなった出来事だから、ご紹介。(笑)



2017年02月10日(金)
馬鹿な親鳥だよ

映画「乱」(黒澤明監督)から。
作品のラストシーン、こんな台詞がある。
「神や仏は、泣いているのだ!何時の世にも繰り返す、
この人間の悪行。殺し合わねば生きていけぬ。
この人間の愚かさは、神や仏も救う術はないのだ!
泣くな、これが人の世だ。人間は幸せよりも悲しみを、
安らぎよりも苦しみを、追い求めているのだ!」
たぶん、監督が伝えたかったことの一つだろう。
しかし私のアンテナには、途中、ピーター演じる「狂阿弥」の
こんな台詞が妙に引っかかった。
「蛇の卵は白くて綺麗だ。小鳥の卵は、シミがあって汚ない。
鳥は汚ない卵を捨てて、白い卵を抱いた。
孵った卵から蛇が出て来た。鳥は蛇を育てて、蛇に呑まれた」
我が子を信じ、捨てられ、殺されそうになった父親(秀虎)が、
狂った挙句に「ここはどこだ? 俺は誰だ?」と叫ぶと、
「狂阿弥」は「馬鹿な親鳥だよ」の言葉を投げ捨てる。
この例え話が、私は気に入った。
世の中には「うちの子に限って・・」と声高に叫ぶ親がいるが、
親バカも甚だしいケースを良くみかける。
子どもを育てるということは、楽しいことであるが、
非常に難しいということも、理解しておいて欲しい。
一番信じていた者に裏切られることほど、辛いことはない。
いつの世も、親子の関係は、切っても切れない課題なんだろうなぁ。


P.S (おまけの話題)
黒澤明監督の「メイクを取ろうね」
http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=40832&pg=20030306



2017年02月09日(木)
水の清らかさは、日本人の美意識の基本です

小冊子「静岡県総合情報誌 ふじのくに」(vol.27)から。
「県知事鼎談」の特集記事は、
「これからの日本がなすべき 美的な文化の涵養と発信」
(大橋良介氏×東郷和彦氏×川勝平太県知事)
知事がこんなことを述べていた。
「日本における美の根源は、自然であると思います。
水がきれいなので『みずみずしい』とか
『水際立った』などの表現が生まれました。
水の清らかさは、日本人の美意識の基本です。
美意識自体は多様ですが、日本では、
水が物的基準になっているのではないでしょうか」と。
大橋氏もそれに呼応するかのように、
「中国で美しいとされるものは、玉、宝玉です。
それに対して、日本は水。
つまり、宝玉という永劫的なものではなく、
さっと流れる透明な水に日本人は美を感じていました」。
ということは、水のきれいなまちは、日本の美の聖地?と
ひとりで空想が膨らみ、ニヤけてしまった。(笑)