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2018年03月07日(水) ■ |
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ウケる演目を10、持っている方がいい |
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清水町文化芸術活動促進事業「第9回地域交流センター寄席」 古典落語「柳家花緑」独演会から。 独演会直前まで、柿田川公園を案内した関係で、 ちょっぴり親しくさせていただいたのを理由に 「真打って、どれくらいの話を知っているのですか?」 今まで気になっていたことをストレートに尋ねてみた。 わたしの愚問に対し、彼は丁寧にこう答えてくれた。 「話せる演目を100、知っているよりも、 ウケる演目を10、持っている方がいい」と。 落語家に限らず、お笑いを仕事にしている人たちは、 幾つのネタを持っているかではなく、 幾つのウケるネタを持っているか、が勝負だと知った。 確かに、名人と称される落語家には、ウケる(得意な)話がある。 何度耳にしていても、オチを知っていても、笑ってしまう話芸。 それが、真打ちなのかもしれない。 しかし、もっと深く考えると、それはお笑いの世界だけでなく、 私たちの生きている社会でも同じことが言えそうだ。 求められた事の全てを器用にこなす人よりも、 ちょっとクセがあるが、これだけは誰にも負けない、という 何かを持っている人の方が、魅力的に感じるのに通じるなぁ。 私も、ウケる「気になる一言」を意識しようっと。(汗)
P.S 2016年02月06日(土) ラッキーな人を見て、ラッキーだと思える人になりたい http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=40832&pg=20160206
2017年02月19日(日) 今度から「ニトリ芸人」と呼んでください http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=40832&pg=20170219
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2018年03月06日(火) ■ |
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熱中しているものから学んだ言葉 |
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日曜日夜、寝る前に何気なくみていた、 テレビ番組「My story」(MC:中山秀征さん)から。 毎回、ゲストが代わり、 人生のターニングポイントとなった言葉を紹介していく、 とてもオーソドックスなトーク番組だけど、ツボにはまった。 番組HPでは「ストーリーには、人生を変えた言葉や、 逆境を乗り越えた言葉、心を奮い立たせてくれた言葉など、 未来を生きるヒントが数多く溢れている」と紹介している。 最終的には「○○をつくった言葉」の数々と言えるが、 特に「熱中しているものから学んだ言葉」という項目が光った。 確かに、苦しい時に支えてもらった言葉や、 迷っている時に、背中を押してくれた言葉もいいけれど、 人生のうちに何度か訪れる「熱中」「夢中」になって、 寝食を忘れてしまうほどの経験から学んだ言葉は、 本当の意味で、その人の力になると思ったからだ。 この番組の面白いところは、自分と重ねて考えられること。 生まれてから、もうすぐ60年。 20年以上書き貯めてきた「気になる一言」から 「私をつくった言葉」を拾い出すのも悪くないな。
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2018年03月05日(月) ■ |
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わが谷は緑なりき ジョン・フォード |
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映画「夏の終り」(熊切和嘉監督)から。 ドロドしていようと、爽やかであろうと、瀬戸内寂聴さん原作であろうと、 男と女の三角関係をテーマにした、心理の読み合いみたいな駆け引きは、 どうも私は苦手のようだ。(理解しにくいのかもしれない) こういう時は、どうしても作品の時代背景を現す、看板やメニューなど、 監督が意識的に入れたのでは?というものを探して、メモをする癖がついた。 今回は、映画の看板。(たしか、小田原駅前だったかな?) 看板屋さんが、ペンキで映画のタイトルを書いているシーン。 「わが谷は緑なりき ジョン・フォード」と文字だけの映画紹介。 ストーリーもわからず、タイトル・監督の名前・主演の名前程度の情報で、 国民は映画に夢中になったのだろうか、不思議な時代である。 ちなみにこの作品で、ジョン・フォード監督が描こうとしていたのは 「善意と誠実さを貫いて生きる人間の姿と魂」らしい。(笑) (日本上映は、1950年(昭和25年)12月) 他にも、映画「カルメン 故郷に帰る」(木下恵介 監督・脚本) (主演 高峰秀子・佐野周二)の文字も見つけた。 こちらは、1951年(昭和26年)3月公開作品だが、 国産初の「総天然色映画」として多くの話題を呼んだはずたから、 もう少し、看板にも工夫がしてあったのでは・・と期待したが、文字だけ。 こんなものだったのかな、当時の映画看板というのは・・。 でもこんな時代に、年上の男と年下の男との三角関係なんて、 さすが、瀬戸内寂聴さん、波瀾万丈の人生でしたね。
P.S.(メモしてしまった看板の紹介) ■新宿ミュージック「フランス外人ヌード」 ■「Grand Cabaret」 THE INTERNATIONAL CLUB Shinjuku,Tokyo with Rooms for Refreshment 近日開場 乞御期待 世界クラブ
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2018年03月04日(日) ■ |
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バナナの木? 本当は「草」です! |
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還暦間近、熱川バナナワニ園で知らされた知識をご紹介。(汗) 温室で久しぶりに「バナナの木」をじっくり眺めていたら、 こんな看板に出くわした。 「バナナの木? 本当は『草』です!」 「『バナナの木』と言いますが、正確には『木』ではなく『草』です。 切株を見ると、木のような『年輪』が有りません。 沢山の葉が束になっていて、見た目は『大きなネギ』のようです。」 60年近く生きていて、ずっと勘違いで覚えていた知識だけに、 このショックは大きかったけれど、言われてみれば・・とメモをした。 ということは・・・バナナは果物ではなく、野菜ってこと?と 今となっては、どうでも良い疑問が残ったが、 これからは、スーパーに行って店頭に並んだバナナを見ながら、 これは「果物ではなく野菜」という視点で眺めてみたい。 へそ曲りと思われるけれど、おもしろいネタ発見、と喜んだ。 知らなかったなら、自分を許せるけど、 間違って覚えていたことは、幾つになっても恥かしいな。(涙)
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2018年03月03日(土) ■ |
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あれ、こんなにすぐ狩野川と合流したかな? |
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ポカポカ陽気につられて、休日でも柿田川公園に足を運んだ。 観光客も多く、彼ら彼女らがどんな会話をするのか、 ちょっと興味があって、観光客を装いながら同じペースで歩いた。 はじめて訪れた人は、やはり豊富な水量に驚き、 大きなブルーの湧き間にも、シャツターを押し続けていた。 以前來訪したことのある人は、案内役をしながら、 ここを下りるとこんな景色が見えるんだ、と自慢げだった。 今回、一番面白かったのは、小さい頃にこの町に住んでいた人。 上流から見学し、とつぜん川幅の広い川が現れるので、 柿田川を狩野川と勘違いしていたこと。 「あれ、こんなにすぐ狩野川と合流したかな?」 私の小さいころはもっと長かったのに、と同伴者に説明している。 その場に居合わせた私の「柿田川を案内したい症候群」が発病し 「いやいや、今、目の前に流れている川は柿田川ですよ」。 「えっ、こんなにすぐ、この大きな川になるの?」という問いには、 「はい、それもすべて湧水です」とお答えした。 「そうだよね、どうだすごいだろ」と、説明し直す姿が可笑しかった。 柿田川の魅力を伝え、予想以上に驚かれると、すごく嬉しいなぁ。
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2018年03月02日(金) ■ |
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3等になって、お前に靴をやる |
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映画「運動靴と赤い金魚」(マジッド・マジディ監督)から。 「製作国・イラン」と知って、好奇心旺盛の私は、 右から左へ書く「ペルシャ語」(?)に目を奪われながら、 家族愛・親子愛に代表されるアガペーと呼ばれる「無償の愛」を 兄妹愛にも感じ、幸せな気分を味わうことが出来た作品である。 貧しい生活の中にも、なぜか温かい優しさが溢れ、 鑑賞後、日本にもこんな時代があったのだろうか、とメモした私。 この作品を思い出すには「3等になって、お前に靴をやる」と、 妹に約束する兄の台詞で充分である。 (もちろん、邦題の「運動靴と赤い金魚」でも思い出せるが・・) 物語を文字にすると、ものすごく薄っぺらな感じになりそうなので、 今回の作品ほど、観て何かを感じて欲しい、と思うことはない。 ラストシーン、疲れ果ててボロボロになった足を、 家の前の池に入れて、その周りを金魚が・・ この解釈も、たぶん鑑賞者にまかされているのだろう。 お父さんが買ってきた、兄妹別々の2足の新しい靴。 渡された時の、2人の満面の笑顔が目に浮かぶからこそ、 この映画監督の優しさが際立ってくる。 アクション映画ばかり観ないで、たまにはこんな作品を観て欲しい。
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2018年03月01日(木) ■ |
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還暦は感謝開始の儀式 |
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一足先に還暦を迎えた先輩たちの宴に参加してから、 余計に「還暦」というものの定義がしたくなった。 そんな時、メンバーのほとんどが使い慣れていない 「LINE」のグループで先輩の一人が、こう書き込んでいた。 「60歳まで節々に故障は出ているでしょうが、 元気に動けて、酒を呑めれば、自分の人生に関わった人達に 感謝開始の儀式が還暦なのかもしれません。 本当にみんなで喜び合いましょう」 う〜ん、さすが、その定義が欲しかった、とメモをした。 みなさんのお陰でここまで生きてこられました、ありがとう。 そう伝えて歩く儀式なのかもしれない。 還暦で祝ってもらうのではなく、こちらからお礼をする、 その視点が私には新鮮だった。 それは、古稀、喜寿、傘寿、米寿、白寿といった、 長寿を祝うお祝いの数々も、同じなのかもしれない。 あと100日も経たないうちに、感謝の旅に出なくちゃ。(笑)
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2018年02月28日(水) ■ |
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温かいお茶、ありますか |
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これから年度末に向けて続くであろう歓送迎会をはじめ、 最近の飲み会では「飲み放題」が多い。 その方が、幹事も楽だし、たぶんお店のほうも儲かる。 以前は、限定されていた飲み物のメニューも、 近頃は、ほとんど何でもOKになってきた。 飲み放題の制限時間が迫ってくると、 もう飲めない、と思っていても、余分に頼んでしまうのは、 いつまでたっても小市民の性なのか。(笑) そんな中、飲み放題にもかかわらず「温かいお茶ありますか」 と店員に尋ねた女性がいた。 もったいないじゃない・・と思いながら、もちろんメモをした。 店員の配慮で「はい、ご用意します」と持ってきてくれたが、 私なら「すみませ〜ん、飲み放題のメニューにありませんので」と 一応、軽いジョークを言ってみるんだけどなぁ。 彼女にとっては、ビールなどのアルコールよりも、 温かいお茶の方が、刺身に合うんだろうなぁ、きっと。 やっぱり、飲み会は「気になる一言」には欠かせない。(笑)
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2018年02月27日(火) ■ |
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自分のこと棚にあげて、私のこと責めないで下さいよ |
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映画「裏切りの街」(三浦大輔監督)から。 特に不満がある訳ではないけれど、なんとなく裏切ってしまう、 ネットの出会い系で知り合った主人公たち。 とくに寺島しのぶさん演じる40代の専業主婦の一言、 「ダンナがどうこうじゃなくて・・ただなんとなく・・」が、 妙にリアル感があって、怒っていいのか、笑っていいのか。(汗) 夫・彼女を裏切って申し訳ない、という罪悪感があるにもかかわらず、 「行きませんか? ラブホテル」「私、全然大丈夫です」の会話を耳にし、 なんだよ、この2人、バチがあたるぞ、と思っていたら、 案の定、ラストで、お互いが、夫・彼女に裏切られていた。 「裏切ったつもりが、実は裏切られていた」 タイトルが「裏切りの街」だから、これは特別なことではなく、 どこでも、そして誰でも有り得る場面設定なんですよ、と、 監督に伝えられたような気がする。 このカラクリがわかってから、もう一度観直すと、 実は、裏切っていた、もう2人の発言や行動の方が面白い。 特に、奥さんの行動を責めたつもりが、逆に開き直られて、 「自分のこと棚にあげて、私のこと責めないで下さいよ」 と言われた、夫役の平田満さんの動揺ぶりは、可笑しかった。 まさか脇役の心の動揺まで、演技指導していないよねぇ、三浦監督。
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2018年02月26日(月) ■ |
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車の中で育てば、嫌でも芸術家になる |
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映画「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」 (バーバラ・リーボヴィッツ監督)から。 カメラマンになるには?の問いに、彼女は 「車の中で育てば、嫌でも芸術家になる」とぼそっと呟いた。 引越し、移動の多かった幼少期、彼女の目の前には、 いつも車の窓枠があった。 そう、それは自然に「構図」について鍛えることになった。 カメラマンや画家といった芸術家は、その枠の中に 自分の想いをどう収めるか、が課題となるのだか、 いつも、バランスやインパクトある構図を、 大人が運転する車窓から、年中観てきた。 いつしか、自然にその技術が身についたということだろう。 こういう視点は、私を喜ばしてくれる発見である。
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