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2018年06月05日(火) ■ |
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60歳からの日常生活は「力を抜く」 |
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健康診断(特に「特に「心電図測定」)で毎回言われる台詞、 「下山さん、もう少し、力を抜いてください」 「えっ、これでも抜いているつもりなのですが・・」 「とても緊張していますよ、もっとリラックスして」 「先生、リラックスしているつもりですが・・」 この会話を何度繰り返したことか。(笑) そう言えば最近、マッサージ師さんにも同じことを言われた。 「異常なくらい張ってます。もう少し力を抜けませんか」 「すみません・・どうやって力を抜くのですか?」 始末が悪いのは、自分ではその抜き方がわからないということ。 たぶん、今に始まったことではなく、小さい頃から 「何事にも全力であたる」を信条にしてきたから、 力を入れるところ、抜くところのポイントがわからない。 ゴルフや野球でも、ボールが当たる瞬間だけ力をいれる、 そのコツがわからずに、上達の壁になっていた気がする。 60歳を迎えて、生き方のテーマ「お裾分け」は決まったが、 日常生活の過ごし方に迷いがあったのも事実だから、 この言葉を選んでみた。 もちろん目指すところは、意識せずに、力が抜けていること。 さて・・まずは意識して「力を抜く」ところから始めよう。
P.S 「手を抜く」「脱力感」などとは違うんだよなぁ。(笑)
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2018年06月04日(月) ■ |
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60歳のテーマは「お裾分け」 |
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毎年、誕生日を迎えると、今年はどんな1年にしたい、と決め、 多くの人にコミットメントしながら生活してきた。 (守れないことも多々あったけれど・・) さらに今年は還暦、60歳。 60歳代の大きなテーマも決めたいな、と随分前から悩んでいたが、 ぼんやりであるが、見えてきた気がする。 孔子は「論語」の中で、自分の人生を振り返り、こう言っている。 60歳は「六十にして耳順い」(耳順・じじゅん)と表現し、 「60歳になった時、耳にどんな話が聞こえても、 動揺したり、腹が立つことはなくなりました」と。 う〜ん、私にはまだその境地どころか、 15歳で学問を志す事も、30歳で自信がつき自立する事も、 40歳で心に惑いがなくなり、50歳で自分が生まれてきた天命を 知る事も、実はできていない。 けれど、それを嘆いていても、私は孔子ではないし、(笑) 一度きりの人生、残された日々をどう過ごそうか、と考えたら、 「お裾分け」という単語が浮かんできた。 「気になる一言」も、私だけのものにしておくには勿体無い言葉を、 知人・友人らに「お裾分け」しているだけだし、 柿田川の写真や映像も、全国の(今では外国の)方々に向けて、 その魅力を「お裾分け」する感じで、情報発信しているに過ぎない。 だから今年は、公務員生活の総決算として、微力ながら 自分の溜めてきたノウハウを、後輩達に「お裾分け」したいと思う。 まぁ、そんなに役に立つ情報はないかも知れないけれど。(汗)
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2018年06月03日(日) ■ |
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ええ、夫は忘れてしまいましたとも。で、それが何か? |
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書籍「長いお別れ」(中島京子著・文藝春秋刊・263頁)から。 知人の紹介で読み始めた、老いに対する向き合い方を 誰でもなりうる「認知症」を題材に描かれているが、 切ない・やるせない、という感情よりも、 しっかり繋がっている夫婦愛に心打たれた。 特に、少しずつ記憶を失くしていく認知症の夫に、 最後まで寄り添った妻の呟きに、感動してしまった。 「時折、意のままにならないことにいら立って、 人を突き飛ばしたり、 大きな声を出したりすることはあるけれど、 そこにはいつも何らかの理由があるし、 笑顔が消えうせたわけではない。 この人が何かを忘れてしまったからといって、 この人以外の何者かに変わってしまったわけできない。 ええ、夫は忘れてしまいましたとも。で、それが何か?」 何も知らない周りからは「あなたも大変ね」とか 「よく頑張っているわね」と言われたに違いない。 それを気丈に振舞う、妻の力強さみたいなものを感じた。 やはり「夫婦のことは、夫婦にしか分からない」 いや、そこに夫婦だからこその繋がりがあるから、 「夫婦」と呼ぶんだろうなぁ、きっと。
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2018年06月02日(土) ■ |
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勝利を決めるのは、民衆の行動だ |
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映画「アルジェの戦い」(ジッロ・ポンテコルボ監督)から。 1967年に日本初公開。製作国が「イタリア・アルジェリア合作」 当時は、ものすごく話題になったらしい。 2016年に、オリジナル言語版のデジタルリマスター版が公開。 これだけでも、好奇心旺盛の私は、興味をそそられた。 観賞後の感想は、よくフランスがこの作品を許したなぁ、だった。 フランスからの独立戦争を、アルジェリア側の視点で描いたこと、 それも、独立して間もない時期に製作されたこと、 まだ当時の興奮が続いている中での撮影であったことなど、 リアルすぎる表現に驚きを隠せなかった。 こんな台詞がメモされた。 「戦争も革命も同じだ」「テロが有効なのは、最初だけ」 「勝利を決めるのは、民衆の行動だ。ストの意味もそこにある」 「結果がどうあろうと、世界に我々の存在を知らせることはできるはず」 そして、この台詞で、幕を閉じる。 「革命を始めるのは簡単ではない。続けるのは、さらに難しい。 勝つのはそれ以上だ。 だが本当の困難が始まるのは、戦いに勝利したあとだ」 当時から「テロが有効なのは、最初だけ」という台詞を残し、 テロは、きっかけに過ぎないことを明言していることにも驚いた。 戦争映画って、どちらの立場で描くか、大事な要素だし、 是非、フランス側から描いた「アルジェの戦い」を観てみたい。
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2018年06月01日(金) ■ |
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1年ごとの老化は、こどもの成長と同じ。 |
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ちょっと前に産まれた・・と思っていた子どもが、 久し振りに見ると、予想以上に成長して驚くことがあるね、 そんな話をしていたら、ある先輩がこう言った。 「男性の老化は、予想以上に速いよ、 特に、60歳から1年ごとの老化は、他人からもわかるくらい。 だから、誰が先生か生徒か、分かるうちに同窓会を開くんだ(笑)」 なるほどねぇ、それは名言だ・・とさっそくメモをした。 自分は、自分の容姿をそんなにじっくり観察することもないし、 家族だって、毎日顔を会わせているから、そんなに感じない。 しかし、1年ぶりにあった知人、友人たちは、その変化に驚く。 ただ口にしないだけなのかも知れない。(汗) こどもの成長に驚くと同じように、高齢者の老化に驚く日も近い。 私の場合、60歳過ぎても、童顔は童顔だけど、 やはりその老化の速さは、自分が一番自覚している。 本を読んでも、映画を観ても、長い時間は集中できないし、 疲れまで残ってしまう始末だ。 これから、その老化を楽しみながら、歳を重ねて行こうっと。
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2018年05月31日(木) ■ |
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だから一緒にいくんだ、生きて戻れるように |
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映画「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」 (マット・リーブス監督)から。 名作と言われた「猿の惑星」をリブート(再起動)した作品として楽しめた。 リブートとは「フィクション作品において、 シリーズにおける連続性を捨て、新たに一から仕切り直すこと」を 意味する用語らしい。 単純なシリーズ作品だと、どうしても前作を観ていないと、 ストーリーが繋がらなかったりして、不完全燃焼になりやすいが、 この作品は、根底を流れるものは崩さずに置きながら、 前提知識なしでも、充分に理解できる。 「人類は絶滅危惧種」のテロップで、場面設定が理解できるし、 (猿のリーダーの)「俺が始めた戦争じゃない」の台詞1つで、 事の起こりも、なんとなくわかる。 メイキャップと、キャストの演技力で、引き込まれていく展開に、 さすが・・と唸るしかなかった。 人間との戦いに、猿のリーダーである「シーザー」が、 「俺は生きて戻れないかもしれん」と言い、 危険だから、お前たちはついてくるな、と他の猿に諭す場面がある。 その台詞を言われた猿たちが、こう言い返す。 「だから一緒にいくんだ、生きて戻れるように」 このフレーズに、ちょっと胸が熱くなった。 これだけでも、猿の方が強いわけだな、と感じてしまう。 人間に、こんな気持ちが残っていればいいんだけどなぁ。
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2018年05月30日(水) ■ |
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ただ電源の切り方を知らないだけなんですよ |
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仕事が終わってから「柳家花禄独演会」(落語)を楽しみに、 隣市の三島市文化センターまで足を運んだ。 彼の古典落語も好きだけれど、実は、新作が楽しみで、 今回は、どんな話だろう?とワクワクさせられる。 そんな独演会に水を差したのは、残念なことに観客だった。 開演前「携帯は鳴らないようにしてください」と、係の人が 何度も何度も注意したにもかかわらず、3人の携帯が鳴った。 それも、同じ人が何度も何度も・・(汗) さすがに、彼も困ったのか、観客に向かってこう話しかけた。 「怒らないでやってください。 ただ電源の切り方を知らないだけなんですよ」と。 そうか、あの注意の意味がわからなかったんだ、と理解した。 高齢者の人は、携帯を持ってはいるものの、 「マナーモードへの切り替え」とか「電源を切る」ことは ほとんどないので、操作が分からないと言うことだろう。 それにしても、3人目の高齢者の女性には呆れてしまった。 自分の携帯が鳴っていることにも、気付かなかったのか、 悪びれもせず、携帯を鳴らし続けた。 それがまた「人情話」の落語途中だったから、始末が悪い。 中断するたびに「えっと、どこまで話ましたっけ?」と 話をチョット前まで戻して、話し始めた彼に申し訳なかった。 「電話ひとつでメタメタになるんですよ」と笑いをとった彼に、 観客全員で、もっと早く何とかするべきだったな、と反省した。
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2018年05月29日(火) ■ |
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合唱って「惜しい」のはダメ、全然ダメなのと同じ |
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還暦にむけて、今までのメモを整理していたら、 数年前に合唱の指導をしていただいた先生の言葉が なんと、楽譜の上にも走り書きしたメモが残されていた。 「人間は、とっても響く楽器」 「サックスをひっくり返したのが、人間の形」 「基本の音の上に、音がのっていく感じ」 「男は、声変わりしたら1オクターブ低くなる」 そんな、素人の私が「へぇ〜」って思うことや 「音楽は、エスカレーターと同じ。 同じ速度で動いているので、スムーズに乗ってください」 「メロディを歌う人は、バイオリンを弾くように歌う」 「音が伸びているときに、見透かされてしまう」 「ピアノとのアンサンブルが出来ていない」など、 的確なアドバイスも、とってもわかりやすかった。 しかし、一番印象に残ったのは、厳しいけれど 「合唱って『惜しい』のはダメ、全然ダメなのと同じ」。 和音が濁っていては、合唱になっていないということなのか。 きれいにハモった時の喜びを知ったから、 このフレーズの意味が、とってもよくわかるな。
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2018年05月28日(月) ■ |
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「DEAだ」「ATFだ」「州警察だ」「FBIだ」 |
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映画「バリー・シール アメリカをはめた男」(ダグ・リーマン監督)から。 パイロットからCIAエージェントに転身し、麻薬の運び屋として暗躍した 実在の人物バリー・シールの話らしい。 いろいろな組織が、彼を捕まえようと動きまわり、身分を明かすシーン。 「DEAだ」・・「ATFだ」・・「州警察だ」・・と身分証明書なるものを 見せつけるが、その横からもう少し大きな組織が 「ちょっとまった!!」とばかり、声を掛けて割って入る。 そして最後には「FBIだ」の一言で、誰も文句を言わなくなる体制。 文字にして、その面白さが伝わるかわからないが、 「DEAだ」「ATFだ」「州警察だ」「FBIだ」、リズムさえ感じる面白さ。 日本でも、同じようなことがあるんだろうなぁ。 ストーリーには関係ないが、ちょっと気になる看板が・・(笑) 主人公が「ミーナ」という街に入る時に、見かけた。 「Welcome to MENA POP.2647」 訳は「ミーナヘ ようこそ 人口 2,647」となる。 「看板に、人口が?」というのが私の興味関心ごと。 日本だったら「いつ現在?」とか訊きたくなるし、 そもそも、増減の激しい人口なんかを、看板に書かないよなぁ。
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2018年05月27日(日) ■ |
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下山先輩、ご無沙汰しています |
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大学時代のゼミ生が、お世話になった先生の70歳を祝うので、 たまには東京に出て来ないか?と声を掛けてくれたので、 もうこれから、そう何度も会うこともないから・・と、 翌日、職場の健康診断だったが、上京することした。 集まったのは、私たちの代から3年間のゼミ生たち。 当時は、一浪・二浪して入学する学生もいたから、 大学の学年が下とは言え、年齢は私と同じだったり、 もしかすると、私より上だったり・・という後輩もいる。 さらに社会に出て、出世したりしなかったり、 多くの山アリ谷アリの人生を送ったはずの人達が、 一堂に会すると、途端に「先輩・後輩」の序列が出来上がり、 「下山先輩、ご無沙汰しています」となる。 こちらも、なぜか先輩風を吹かして、いい気分なのだが、 その時メモしたのは「先輩」という単語は、 「○○先輩」と個人名にも使うけれど、 「後輩」という単語は「後輩諸君」など、大勢に向けて発するか、 「後輩の○○です」と、紹介する時に使う、だった。 仕事では、役職で呼ばれることが多いから、 「下山先輩、ご無沙汰しています」と挨拶されて、 なんたが、ちょっぴり嬉しかった自分がいた。
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