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2019年12月15日(日) ■ |
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何しろ私は人望がないからな |
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書籍「十二国記(白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月)【2巻】」 (小野不由美著・新潮文庫刊・421頁)から。 作品の中に「人望」についての表現が出てくる。 麒麟に選ばれ王になったものが、国づくりを急ごうとする様子を見て 部下の1人が、王に尋ねるシーン。 「それほど急ぐ必要があるんですか、と李斎は驍宗に問うたことがある。 その答えが「人望がない」だった。「一刻も早く希望を見せてやりたい。 常に全速で前に進んでいなければ落ち着かないのだ。 何しろ私は人望がないからな。正頼のように、悪し様に言いながらも、 親しい、全幅の信頼を置いている者も多い。 そういうところが、私にはないのだ。 ひたすら堅苦しいばかりで、面白みもなければ、可愛げもない、のだろう、 つまり人望がない。皆は私の出した結果を信頼してくれているのだ。 結果を出さなければ誰もついてこない。 もしも私に人望があると言うのなら、それは結果が作ってくれたのだ。 だから常に結果に向かって急ごうとする」 しっかり自分を分析できているにもかかわらず、変わろうとしない。 どうやったら、人望が得られるかもわかっているのに、動かない。 一歩譲って「謙虚」と考えても、やはり王として物足りない気がしたな。 戴の国を頼見ます、驍宗様。(汗)
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2019年12月14日(土) ■ |
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「一日中、立ちっぱなし」と「売り切る」 |
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我が町唯一の高校「県立沼津商業高校」と 我が町唯一の大型商業施設「サントムーン柿田川」の コラボレーションで実現した 「沼商屋」(沼ショップ)と呼ばれる、学生の売り場体験。 前日の準備から撤収までの3日間、随時に様子を見ながら 気付いたことは、日増しに元気が増し、初日と最終日の差は、 誰から見てもその差は「歴然」であった。 初日の、気恥ずかしさが感じられた、おとなしさから、 2日目の地域の人たちに接しながら感じたであろう、 コミュニケーション能力とパワーがみなぎった接客対応、 えっ、たった1日間で、こんなにも変わるの?と思うほど、 彼ら、彼女らの成長ぶりは驚くばかりである。 しかし、私が感じた彼らの貴重な体験は、 2日間、10:00から17:00までの立ちっぱなしの接客と 最終日、売る体験ではなき、売り切った体験だと思う。 サービス業を就職に選ぶ人は、立ちっぱなしは、当然。 さらに、残り少ない商品を、みんなで声を張り上げ、 なんとか「完売」しようとするその姿に、心打たれた。 「売る体験」ではなく「売り切る体験」って、 なかなか経験できることではなく、拍手を送った。 現役高校生を、地域で支える雰囲気があって嬉しかった。 また、彼ら、彼女らと、面白いこと、始めたいなぁ。
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2019年12月13日(金) ■ |
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数が多い方が勝つ |
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書籍「十二国記(白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月)【1巻】」 (小野不由美著・新潮文庫刊・371頁)から。 作品の中に「戦いの数」についての表現が出てくる。 「兵力が勝るほうが勝つ」とハッキリと書いている。 「計算式通りにいかないこともあるが、 そういう場合はたいがい双方の兵力の見積もりを誤っている。 あるいは変数に対する読みが足りない」「変数?」 「例えば気象、第三者の存在、兵卒の気持ちの問題、山ほどあるな、 だが、どれも兵力の差を根底からひっくり返すほどのことじゃない」 「数が多い方が勝つ」「数が同じなら強い武器を持つ方が勝つ」 「軍同士の戦いに気迫はあまり関係ない」と冷静に分析し、 「多勢に無勢では絶対に勝てない」と何度も繰り返した。 「芝居では十数人を相手に1人の剣客が大暴れする、 などと言う場面があるが、実際の戦闘ではそういうことは起こらない。 数の上で相手を凌駕する、それが絶対の基本だ」と強調し、 「芝居とは違って、前の敵を相手にする間、周囲の敵は待ってくれない。 1人と打ち合っている間に、必ず脇や背後から突っ込んでくる。 腕が上がればそれも何とか凌げるようになるが、 数の多い方が有利だと言う法則は動かない」と念を押す。 映画や芝居の戦いのシーンを多く観ると、このことを忘れ、 主役が、何人もの相手をバッタバッタとなぎ倒していくのが、 昔の戦い方だと勘違いしてしまう私がいた。 しかし、この原則って、今は通用しないんだよなぁ、たぶん。
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2019年12月12日(木) ■ |
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戦乱は正義と正義がぶつかって起こる |
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巷では今日、12月12日は「十二国記の日」と言われている。(汗) そこで、今日から数日は、マニアックと言われようが、 最新刊「十二国記(白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月」(小野不由美著)の 感想を含めた「気になる一言」が増えることをご理解願いたい。 書籍「十二国記(白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月)」4巻を読み切り、 最後にゆっくり巻末に添えられている「解説」を読んでいたら、 なるほど・・と思うことがあり、メモをした。 解説者「末國善己」さんは、作品中の「戦乱」について書いている。 「戦乱は正義が正義がぶつかって起こるからこそ解決が難しいという 普遍的な問題提起もリアルに感じられるのである」 この解説は「十二国記」という小説の中の架空の戦についてだけでなく、 今現在、世界中で起きている「戦乱」にも当てはまるな、と思った。 殺しあう戦争だけでなく、貿易摩擦なども含めた、国と国のぶつかりは、 お互いが「正義は自分たちにある」という主張が前提にあるから、 解決が難しい、ということに他ならない。 そこを理解しようとせず、なぜ戦争は終わらないのか・・と論じても、 当事者意識が足りないだけ・・と一蹴されてしまう。 命を賭けてでも、貫き通そうとする「正義」意識が強ければ強いほど、 過激なぶつかりに発展してしまう可能性を秘めている。 中国と香港など、国内の衝突も同じ視点で考えると、 なぜ、収束しないのか、理解できる。 それは、自分たちが「正義」側だと確信しているからに違いない。 う〜ん、最後の解説も奥が深かったなぁ。
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2019年12月11日(水) ■ |
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人前で話して謝金をもらう経験 |
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我が社の女性スタッフが、東京で開催された、 経産省主催のセミナーで事例発表の機会を与えていただいた。 もちろん、個人の成果ではないし、会社の取り組みとして 私が代表で発表することも考えたが、私なりに考えがあり、 31歳の彼女に任せた。 それは「人前で話して謝金をもらう」を体験させること。 これって、したくても、簡単にできることではないし、 たぶん同じ世代の女性では、なかなかいないに違いない。 謝金の額は問題ではなく、1000円でも10万円でも、 自分の体験を他人に話して、報酬をいただく経験こそ、 人前で話す時の緊張感や適度なプレッシャーを感じながらも、 彼女を成長させると判断した。 担当者との打ち合わせから、当日の資料作りまで、 慣れない作業ではあるが、きっと近い将来、役に立つ、 私はそう思っている。 もちろん、居酒屋で飲みながら話すのとは違うし、 出前講座で、ボランティア(無報酬)で話すのとも違うから、 この機会を与えていただいた、経産省職員に感謝したい。
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2019年12月10日(火) ■ |
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彼らは変えようとしない。愛着がある名なのね |
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映画「メン・イン・ブラック インターナショナル」 (F・ゲイリー・グレイ監督)から。 地球に生息するエイリアンを監視する秘密組織「MIB」、 その組織名は、当然「メン・イン・ブラック」だから男だけ?と 思っていたら、今回は、新人女性エージェントのMが登場し、 さらには、組織内にも既に女性が存在していたので、笑えた。 新人のMは、初対面の先輩女性に「男(メン)・イン・ブラック?」、 こうして女がいるのに、納得がいかない・・と投げかけるのだが、 彼女は、困った顔でこう答えた。 「その話はよして。私も反対したけど・・彼らは変えようとしない。 愛着がある名なのね」と。 空想の秘密組織でも「男・女」にこだわるのか・・と思いながら、 仕事さえできれば名前なんてどうでもいいのに・・と感じた。 「「メン・ウィメン・イン・ブラック」(MWIB)にしてもいいけど、 なんだか、ふわふわした組織名になってしまうのになぁ、と 苦笑いしながら、メモをしたし、 「メン・イン・ブラック」に所属する、女性エージェントの方が、 断然かっこいいのになぁ。
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2019年12月09日(月) ■ |
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しいたけ占い「2020年上半期」出ていたよ |
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以前紹介した「しいたけ占い」。 毎週月曜日に更新されて、毎回、唸るほど当る。(笑) 当たるというよりも、どっかで私のこと見てない? そう思えるほど、私の心に響いてしまう「しいたけ占い」。 しかし、今日は楽しみにしていた月曜日なのに、 朝から忙しくて読めなかったので、夕食後、妻から 「今週のしいたけ占い、読んだ?」と訊かれ、 「今日は忙しくて、まだ読んでないんだよ」と返したら、 「しいたけ占い『2020年上半期』出ていたよ」と言われた。 出来ることなら「2019年」を最後まで生き切って、 「2020年」になってから、じっくり読もうと思っていたのに、 知ってしまったからには、読みたくなってしまうのが人間。 結局、PCでは目が疲れるから・・・と、プリントアウトして 読み切ってしまった。(汗) 思ったこと、感じたことは、本当の意味で新年になってから、 書きたいと考えているけれど、まずは騙されたと思って、 「しいたけ占い」を検索してほしい。 私から読者の皆さんへ・・ 「しいたけ占い『2020年上半期』出ていたよ」
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2019年12月08日(日) ■ |
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観光客に振り回されて自分たちを見失う |
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ラジオから流れてきた「観光の課題」だった。 最近になって日本でも「オーバーツーリズム」や 「観光客嫌悪症」 といった言葉が賑わい始めた。 ここでは難しい定義は説明しないけれど、 やっと、日本も他人事ではなくなってきたということだろう。 ここ数年、日本全国で「観光・観光・・」と大騒ぎをした挙句、 観光客は増えたけれど、増やすための施策は考えていたが、 増えすぎた時の対応策は、あまり考えていなかったから、 駐車場不足や、ルールマナーを守らない外国人に対して、 後手後手に回っている感がしてならない。 その心配をしていた矢先、ラジオから上手い表現が流れてきた。 「観光客に振り回されて自分たちを見失う」 どうやら、賑わい、活性化をキーワードにしながら、 毎週のようにイベントを開催してきた人たちも疲れているようだ。 この状態がどこまで続けくのか、そして終わりはあるのか、 そんな声が、聞こえ始めたから「要注意」と記したい。 まずは基本に戻って、自分たちが誇れるものは何か、を見極め、 あまりいろいろなことに手を出さないこと。 それが「自分たちを見失わない」ということではないだろうか。 みんなで頑張ったおかげで、それなりの成果は出たけれど、 関わってきた人たちに疲れも出てしまっては、意味がない。 とにかく、観光客に振り回されないことを意識したい。 それが一番大切な「まちづくり」の基本だから。
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2019年12月07日(土) ■ |
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お賽銭を調べてみようか・・ |
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地元の小学校で、柿田川の授業をしてから、 放課後、私の職場を訪ねてきてくれる子どもたちが増えた。 興味を持った「柿田川」に対して、目をキラキラさせながら、 これでもかってくらい、質問の嵐を私にぶつけてくる。 面白いことに、質問するときは、必ず「はい」と手を挙げ、 訊きたいことを手短にまとめ、私の答えを一所懸命メモする彼らの、 少しでも役に立てばと、いろいろ試行錯誤している。 先日「外国人はどこの国が多いですか?」の質問があり、 「それは、調べてないからわからないよ」と答えようとしたが、 それでは、そこで話が終わってしまうな、と思い直し、 「全部はわからないけれど、柿田川公園内にある『貴船神社』 という神社のお賽銭をあげている外国人を見たことがあるから、 そのお賽銭のコインで、どこの国かわかるかもしれないね」と話し、 さっそく、貴船神社奉賛会のメンバーにお願いして、 日本円以外の「外国コインのお賽銭」を分けてもらった。 このコインは、どこの国のお金だから・・・という推理から、 世界各国から、外国人が訪れていることを知ってもらえればいい、 そんな視点で子どもたちと接している。 地域の人たちが、子どもたちの興味関心を育むって、 こんなことなのかもしれないなぁ、と最近、思ってしまう。
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2019年12月06日(金) ■ |
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ずっとずっと飛んでたら、こんなにきれいじゃない |
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映画「まく子」(鶴岡慧子監督)から。 もう数年前に「原作」も読んでいた、 作家・西加奈子さんの同名小説の映画化とあって、 やや期待しすぎたのかも知れないが、残念ながら、 彼女が文字で表現する独特の世界観は、 今回の映画化では、伝わってこなかった気がする。 タイトル「まく子」という少女は、本にも映画にも登場しないし、 落ち葉を拾っては上に向かって投げる、 言い換えれば、落ち葉を撒いている「コズエ」が、 「まく子」というわけだ。 その彼女が、突然、気付いたように、こう呟く。 「あっそうか、どうしてこうしてまくのが楽しいか、 わかったよ、全部落ちるからだ。 全部落ちるんだよ、慧(さとし)。 ずっとずっと飛んでたら、こんなにきれいじゃない」 「だから、体が変わってゆくことは楽しい。 変わってゆくことって、面白いよ。 それが大人になることなら、面白い。永遠に続きがないから、 きっと素敵なんだよ」ということだろう。 思春期にありがちな、子どもだった自分の体が、 「汚い・ずるい」男の大人になっていくことへの恐怖を、 まく子は、上手く表現してくれた。 この作品、誰が観れば、一番感動するのかなぁ。
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