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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
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2008年08月13日(水)
なんやかやで沖釣りに行ってきました。


うわなんかもう冒頭から凄い無気力感ですね。前置き無く省略ってどういう事なんだ。いや楽しみにしていましたし、楽しかったんですよ?
しかし誰に、どのように、どんな時誘われ、といった条を考えるに全く面白味が無かったのでカットカットです。いやそれじゃお前なんもわっかんないから。
因みに父君様の同僚に誘われたので当然と言いますか父君様含めの話だったのですが、海育ちのくせに、というのは難ですが魚がすきでなく、そしてそんなくせに、釣りは行きたいんだそうで、なんか色々矛盾してないか。
されど前日お偉いさんからの呼び出しで敢無く不参加となってしまい、休みをとってあるか否かくらい調べないものかと下っ端に優しい訳なんてない上層部に愚痴撒きながら、そんなに行きたかったのかと娘は吃驚です。潮の香りや海での日差しの暑さなど、彼のきらいなものてんこ盛りとしか思えないのですが、釣りだけはすきだったのだろうか。

そんなごたごたを交えながら意気揚々、沖釣りに行ってきました。でも釣りはしませんでした☆
嗚呼つまりそんな感じです。汚い話といえばそうですが一種の生理現象なので自分はそう思わないんですが、でもわざわざへこたれてでろでろ撒き散らした話が読むに値する内容かというとそうでもないのでその辺はお好きに御判断をば。
まぁね、でもね、そもそも乗り物酔いのプロフェッショナルですから危惧されていたのですが、いっそ波止場へ向かう車中で酔いましたが何か?
酔い止めも一応飲みましたが多分その第一弾車編での一撃目で流れ出たでしょうし、磯の匂いは全く平気で、停泊中から出航までも穏やかなものだったのですが、背凭れから離れた途端にジ・エンドが訪れる。
豪快に吐瀉物を海へと帰還させながら結局じりじりと気温の上がる朝から真上にお天道様が昇りじりじり火傷を引き起こす昼頃まで半分近く横になって船の揺れを満喫しました。
ようやく上体だけ起き上がれるようになった頃には自分の竿から仕掛けがとっくに外されており、といっても竿からして借りものなのですが用意だけさせてしまってなんだか申し訳ない気持ちに借られながらも、船との設置面が減ると、つまりやっぱり背凭れから離れてしまうと再び大きく傾いでしまうのでこれはどうにも船に慣れるのに手一杯で釣りは出来そうにないなと諦めつつ。
トイレに行くのも難儀でした。寧ろ最近のそうした船は大体トイレが付いているんだそうでそこも軽くカルチャーショックなんですが。

船を下りる頃になってようやく、船体から少し離れても平常になって、一日かけて得たものはいつかあるのかも不明だけれど次回の頃にはきっと忘れている経験値と、着ていったシャツの襟首や袖から先の少しの部分日焼け。
日焼けといえば赤く火脹れを起こしてみたり痒くてどうしようもない、なんて噂で聞くような事は体験した事がないんですが、今は夏でも長袖だったりするので兎も角嘗ては海少女でしたから日焼けはしてたんですよ、今回初めて皮が剥けました。或いは認識しましたが正しいのか?
横になっている間中掛けられていた濡れタオルが届かなかった鼻、唇が妙にかさついて、後者に至っては歯医者で麻酔を掛けられたかのような感覚です。
でも楽しかったので、えぇ本題の釣りを一切せず八割倒れ一割嘔吐一割遊覧の状態でも久々の海というだけで心晴れ晴れ、それに車酔いに比べて気軽なのは、すきなだけ吐けるからというのもあるのかどうか、潮風のあの生臭いのがすきなので、懲りない限り機会あらば挑戦したいと思います。慣れれば都さ!(ちょっと違う)

しかし相変わらず酔いというものがわからなくなります。より深遠な世界に導かれたような。
三半規管がどうとかは散々言われましたがそれが何処にありどんな形をしてどのように働いているのかちっともわからないので(聞く気がないだけ)(しっくり来ないのに必ずそれに結び付けられるのが気に食わない)(つまりいつもの面倒な御病気か)。
個人的な酔い易いランキングはタクシー含む他人の車、バス、電車となっていくので何処となく、閉鎖的であったり空気が少ないとなのかななんて考えていたんですが、船は常に風に煽られていたのだからして。
ただ、揺れに従えばいいのか逆らえばいいのかわからなくて、揺さ振られて気持ちが悪くなるのなら抗うべきなのかと姿勢を保とうとすればオダブツになり、横になりながら、その状態で楽になるという事は受け入れるべきなのかと気がつき、再び座り直してからは波の動きに任せながら、頭の中から落ち着かせよう、というより病が気からであるように暗示も役に立つかなと、これは心地好いものと妙に無意味に1/fの揺らぎ、なんて考えていたんですが、陸に上がってから1/fってなんだっけと調べ直すお粗末具合、ところがそれがあながち外れでもないようなので、これが火事場の馬鹿力かと間違った納得をしてみたり。
取り敢えず酔わない方法が発明されたらノーベル賞差し上げてもよいと思われます。飴ちゃんあげて下さい。


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