
戯 言ノ源
―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰
|
 |
2008年08月17日(日) ■ |
 |
結局誰も見た事のないあの光。 |
 |
某番組を見ていたら、坂本龍馬からビートルズまで、有名人についてマニアが語ろうといった主旨の討議をしていて、その中の議題の一つとしてマリーアントワネットが上がっていたのですが、正直初めてそこでその人の話を聞いたんじゃないかというレベルです。名前くらいは知っていたけれども。 勿論残されたものから勝手に後世が推測したものであったり今の世も大差なく移ろい易い大衆の伝えてゆく見聞など一体どれ程の価値があろうものか、さりとて確かに史実として認定されるからにはそれなりの根拠もありけり。 つまり歴史の入口からしてちょっと相性悪い感じなんですが、故に坂本龍馬についてもビートルズについても自分が知っている事なんてこれっぽっちもなく、マニアの方が語る情報は確かに貴重なんでしょうがそれでたかが多少を知っているというだけでその人間達の本質を掴んだなんて思うなら自惚れで、何せ現実で生身の人間相手にしてたって五十歩百歩なんです、寧ろ憚らず公言される方はちょっと愚かしいのではと。すきだという気持ちを徒や疎かにしているとも言える。あくまで自論のですお。 ちょっと前戯が長くなりましたがまぁいつもの事ですねw それで、他の二つのテーマに比べて格段に認識に乏しいこのマリーアントワネットですが、見事にこの番組のお蔭できらいになりました☆ と、いうよりも擁護派に腹が立ってるんだと思われます。 悪女だって言われるけど、民衆を苦しめる時もあったけど、という一瞬認めるかのように見えてそれが仕方のない事だ、或いは納得出来る事だと肯定させようとする手腕の見苦しさといったら、勿論現代の何処でだって絶えない手法なんでしょうが。 それがまたむかつくんだ。本当か嘘かではなく、マリー自身がどうだったかなんて全く知らないけど、まるでお腹が空いたから御飯を食べるよう苛立ったからきらいな人を殺したよと言わんばかりの無茶っぷり。 それから世のヲタク達が嘗て迫害され、且つ今では結構その位置に近いのではないかと思われる(同時にアイドル化現象もありますが)腐女子なんかが責められる時にこんな言葉を聞きませんか、妄想で捏造して自己完結或いは自己満足していて気持ちが悪い、と。まさにそれを見た気がします。 正直豪遊してようが不倫してようが肉体関係あろうが、ほっといてやれよ、って気持ちに。勿論一国を治める者として民に苦境を強いている悪政を伝えないのは如何にも隠蔽体質だと叩き易いですし、暗黙の了解にしろって事でもなくて、うーん、そこんところのバランスは正直自分の中でも非常に難しく未だ明確ではないんですが、伝聞すべき教訓と墓まで持っていきたかったかもしれないプライバシーに差が無いのがね。取り分け死んで何年経った相手、そして偉人と称すれば誰が何をしたって許されるんだ。
でもある意味無駄に疑問を持ち屁理屈を捏ねる辺り、自分は歴史がすきでもいいと思うんですがね。これも辿った道筋の違いというやつか。はたまたその捻くれた考えを変更するショックに出逢う日がまだ訪れるのか。 そりゃ、この先何度でも。
|
|