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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
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2008年08月16日(土)
断片の欠片。


先日船酔いして気分が優れなかったのを利用して只今禁煙してみています。個人的に体調を崩すと(風邪で喉が痛くなったりとか生理痛でだるいとか)煙草を吸いたくなくなるので。
ただ三日目くらいの本日、大変抑制が難しい気持ちなのはその日数からかそれとも、ドタバタした日々を経てようやっとパソコンの前に座れたからなのか。
最近基本的に自室以外では駄目とか抑煙していたので、その辺の習慣からパソコンの前にいて煙草を吸っていないのは実に妙な感覚です。考えてみればパソコンをやりながら煙草を吸っていないなんて始めての快挙じゃなかろうか。

しかし、だ。なんだか大変、気に食わない。
禁煙している己の口振りも、禁煙している己に対しての周囲の口振りも。

ぶっちゃけ、嫌煙家の方は煙草と煙と喫煙者を扱き下ろされるじゃないですか。それは何もその方々が特殊なのではなく、自分としてもきらいなものに対しては口を憚るつもりが無いので、きらいなものだからそう話す事でそれやそれの信奉者にきらわれてもいいとかちょっと考えてるんだと思われ、だから別にいいと、どうという事じゃない。
なんていうんだろう。この間の病気に関する話のよう、禁煙している事で偉ぶったり禁煙出来ない事で偉ぶったりはたまた始めから喫煙しない事を偉ぶったり、している全てが気に食わない。つまり偉そうな態度をとられたらいやって事なんじゃないかそれは。
いや決して偉ぶってるつもりは無いんですよ。そもそもたかが三日の話なのでいつひっくり返るかわかりゃしない。それでも一日吸わないでいて、平気なんて凄いねといわれると、先ずその発言者にもの凄く腹が立つ。それで、大した事じゃないだとか、抑える努力とか月並みを口にする自分も気に食わない。
だけど禁煙出来るのは依存度が少ないからで、例えば強弱とか例えば本数とか例えば年月とかが、禁煙出来ない人に比べると弱いからだと負け惜しみ染みた口上もまた気に入らない。
なんだそれは。がっつり深みにはまり抜け出せない重症者の方がさも偉そうに、まだまだ軽度だからそうして安易に脱出出来るのだと馬鹿にしているかのような、この辺が例の駄目な大病患者の例に似てくる。

また、禁煙の理由についても、そうする事が寧ろいけないかのような向きになっているのが頂けない。あくまでも全て主観の話ですがね。
自分は包み隠す事無く値上げの為です。既に馬鹿馬鹿しい値段なのにこれ以上馬鹿馬鹿しい値上げをされてそれでも喰らいつくなんて馬鹿馬鹿しいの極みだなと。思ったが為ですが、そうするとやっぱり値上げ対策、千円という脅しは利いたのだと愚かな政策主者達が更なる傲慢からの喜びを覚えると思えば生涯口外したくない気もする。
かと言って最近のエコの隠れ蓑を被った廃煙ブームに感けたCMだのなんだのに感化されたと捉えられるのも非常に嫌悪を覚える。裏の誰かに愚かなハエが罠に掛かったぜははんとやっぱり喜ばせるのが気に食わないのだ。
身体や環境に悪い事は判っている、という定説の言い訳を吐くつもりも無いし、自身の身体が病もうが何しような自分の勝手だ、とも思っているけれど己のみならず公害である事も理解しているし、吸ってる人の発症率が高かろうがならない人もいれば一切無縁だったのに罹る人もいるとか屁理屈はだいすき、病気に罹る前に事故で死ぬ可能性だとかごちゃまぜを持ち出さずとも、ありきたりなテンプレートに乗っかりたくも無ければ頑固で頑迷な分からず屋でありたくもない。とはいいつつ勿論偏見の塊なんだけれど。
なんていうか何処に行っても何を言ってもどれに属してみても吐き気がするんだ。人はそんな自分を考え過ぎだと呼びますが。
まぁ、あれだ。教育によって愛国心を育てたり隣国を憎んでみたり肌の違いで差別していたりそんな色々が左右される事に幼い頃から慣れず拒絶していた自分にとって、今更な煙草は有害という事実の洗脳に、染まるのも踊らされるのも、そのどちらか或いは両方に属す人間に見做されるのもそうなった人達に声高に叫ばれるのも、ごめんなんじゃないかと。
生活レベルに見合った水準で生活しなければ生きてはいけない。赤貧である事を鑑みて、削れるところから削り、他に回す。ただそれだけ。生きる為に、やめただけの事。それじゃ、いけない?


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