愛より淡く
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2003年01月28日(火) |
私が壊れるに至るまで |
長男を出産した時、私は死線をさまようような、大変な目に遭ってしまった。
出産直後からすぐに異変は起こった。いや出産前からそれは、始まっていたのだろう。
子宮口が少し開きかけているので、念のため入院をした方がよいといわれ、 その夜、私は入院した。
なにしろ何もかもが初めてなものだから、
陣痛のなんたるかもわからなかった。
しばらくは、「イテ、イデデデ。」という程度の軽い痛みが、10〜15分おきくらいに襲ってきた。
そのうち痛みの感覚は、だんだん短くなり、短くなるにつれ、痛みの激しさは増していった。
就寝時間を少し過ぎた頃、その痛みは、想像を絶するほどの痛みに変わっていた。
なんなのいったい?なんなのいったい?
そう思わず問いかけずにはいられなくなるほど、
その痛みは、わけのわからないほど、とてつもないものになっていった。
私は、ベッドのパイプを握り締めながら、ひたすらその得体の知れない巨大な痛みに耐えた。
それは、下剤を大量に飲んだ時起こりうるような腹痛の何十倍にも匹敵する腹痛だった。
あまりの痛みで、意識が遠のきそうなくらいだった。しかし何かの拍子に、その痛みは、うそのように消えた。
やれやれなんとかおさまった。とホッとするのもつかの間、すぐにまた、強烈な痛みが襲ってきた。しかもその痛みは、ますます強く激しくえげつなくなるようだった。
私は、また、ベッドのパイプのところを握り締めて、しばらく必死でその痛みに耐えた。
夜中で、6人部屋だったので、他の人は眠っていたし、うめき声を上げるわけにもいかなかった。
折れ曲がるかと思われるほど、強く強くパイプを握り締めて、暗闇の中でひとり、脂汗をたらたら流しながら、私は、痛みに耐えていた。
そういうことを何度か繰り返しているうち、だめだ、もうこれ以上ここにはいられない。そう思い、なんとかベッドから起き出して、ある場所を目指した。
病室を出て、廊下の壁をつたいながら、ひたすらその場所を目指した。
お恥ずかしい話だが、その時の私はまだ、
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