愛より淡く
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2003年09月17日(水) |
障害を越えられないようなチャチな恋 |
そのはずだったのに。
現実は、うまくいかなかった。
ある日の休み時間のこと。ただならぬ殺気を感じて、教室の外に目をやると、そこには、な、なんと女の子の集団(といっても数は知れていた)が、じーっとこっちをにらんでいるではないか!!
どうも、私の方を見ているような気もしないでもなかった。でもなんで?
その時は、まだよくわかっていなかった。今思えばずいぶんとのんきだった。
で、放課後、その集団に呼び出されてしまい、囲まれて、おっかないめにあった。
「ちょっとあんたどういうつもりなん」
「○○くんは、A子の彼氏やねんで〜知っててちょっかいだしたんか、ええ根性してるやん」
「やきいれたろか、ええ?」
「南港に沈めたろか、ええ?」
「道頓堀川に放り込んだろか?ケンタッキーのおっちゃんの人形さんと いっしょに泳がしたろか、ええ?」
と、まあそんな感じ。(かなり脚色しています^^)
直接話をしたことはなかったのだけれど、A子というのは、私の友人の友人だった。A子のことは、友人から聞かされてよく知っていた。かなりの早熟でいろいろと遊んでいる子だった。
でもその時、集団の中にA子はいなかった。
集団の中で一番ドスをきかせて、私をビビらせていた子は、後から知ったのだけど○○くんの近所に住んでいて○○くんと中学校から同じだった。もしかしたらずっと○○くんのことが好きだったのではないかと推測している。
信じられなかった。突然、奈落の底に突き落とされたみたいで、目の前が真っ暗になってしまった。チゴイネルワイゼン♪
中略
その数日後、○○くんから私の家に電話があった。(私の近くには、おとんがいる、という最悪のシチュエーションでの電話だった。)
今でもはっきりと覚えている、その時の○○くんの
がーーーーん(暗転)だった。
○○くんもその集団に呼び出されて、ずいぶんといやな目にあってしまったらしい。
いろいろ言われてすっかり辟易しているという様子だった。
そんなにいやな目にあってまで、おつきあいすることもないだろう、ということで、あっけなく、お流れになった。
しばらくおつきあいして、ある程度親しくなっていた仲だったら、そういうことにもたじろがない「絆」のようなものも、あるいは、生まれていたかもしれないけれど。
何がなんでも、くっつきたいと思うほど、まだ強く惹かれあっていたわけではなかったのだ。
障害があれば恋は燃える、なんていうけれど、うちらの場合は全然あてはまらなかった。
結局その時○○くんにはA子のことは聞けずじまいだったけれど、その話はデタラメだったということが後からわかった。
例の集団とA子との関係はいまだに不明。
2年後、私とその彼は、偶然電車の中で劇的な再会を果たす。
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